C-C-B楽曲レビュー⑱「モンスター登場」

問題作です。

アルバム、「冒険のススメ」に収録されていますね。

作曲は笠くん、作詞は関口さん、編曲は田口さんと身内オンリー。
そのせいか、かなりぶっ飛んだ楽曲であります。

曲を聴くまではタイトルからして、
可愛いモンスターが出てくる歌かな?なんて思っていました。

イントロもUFOが浮遊するような音や、
ピューンピューンと、光線銃みたいな音がしていて、
おもちゃ箱のような雰囲気。

が、その中身はとんでもないものでした。

関口さん曰く、これは笠くんをイメージして詞を書いたそうですが、
笠くんからしたら名誉毀損レベルの内容で、
私もこの曲を初めて聴いた16歳当時は、
「笠くんにこんな歌歌わせるなんてーー!!」と、
耳を塞いだものでした。

「笠くん拒否しなかったの!?」と思いましたが、
関口さんに作詞をお願いして最初に上がって来たものは、
「Here Comes The C-C-B」みたいな各地を旅して
歌を歌うよみたいな詞だったそうで、
でもそれを笠くんは「違う」と書き直しをさせたらしい。

でもって上がって来たのがこの歌詞だったそうなのですが、
さすがに二回もダメ出しできずにOKしてしまったのかな?

どんな歌詞かと率直に言うと、エロに目覚めた男子の歌ですね。

アルバムタイトルが「冒険のススメ」なのですが、
それもある意味少年が通過する「冒険」なのか・・。

とまぁ、物議を醸す楽曲ではありますが、
今聴いてみると内容はともかく割と歌詞が良く出来てるなと
感心するのです。

出だしからして
「後ろ向きでドアのキー 閉じたのさ」って、襲う気満々。
怪しさ満点ですよね!

そして情景も目に浮かぶ。
関口さん、こう言う歌詞が書けるようになったのは、
松本隆さんの影響なのかな?

それに続き「屋根裏では猫たちが 騒いでる」。
春先なんかはさかりのついた猫が外で騒いでますよね。

それを連想させるこの一行。
でも単に外ではなく屋根裏って所が、ちょっとメルヘン入っていて、
笠くんのキャラクターと完全に対局にある
エロとの世界観の織り交ぜ方が絶妙だなと。

「所詮男なんて羊の皮を被っていてもみんなオオカミなのさ。」

ウブキャラを貫いていた笠くんに、一石を投じるような、
エロは人間の真理であると言うメッセージ性のある歌です。(大げさ)

作曲もボーカルも笠くんだから、笠くんの歌認定ではあるけれど、
関口さんにまんまとやられた感のある歌ですね。

当の笠くんはこの歌を歌うの嫌だったみたいですが、
完成したものを聴くとめっちゃ明るく可愛く元気に歌っていますね。

ただ、コーラスは低音の関口さんメインなんですよね。
渡辺さんの声はほとんどなかった気が・・。
(「トゥットゥルール」とかは言ってるかもしれないけど)

「君を食べちゃうぞ」の所、可愛い笠くんの声のバックに、
めっちゃ低ーい声で「君を食べちゃうぞ」と黒い声が入ります。

それは可愛い羊くんの皮を被った少年の中に潜むモンスターの声。

この二つの声がこの曲の真髄ですね。笑

当時の笠くんが本当にウブだったのかどうかは眉唾なのですが
(笠くんはC-C-B活動期間中に極秘で結婚していたというのもあり。
どの時点で結婚したのかは不明だが。)、
関口さん的には本性を暴きたいとか、化けの皮を剥がしたい気持ちが
あったのかもしれないなぁと。

関口さんは自分の、はたまた人間のあらゆる欲というものも
ちゃんと理解して受け止めていた人だと思うので、
笠くんがいつまで経っても「僕わかんなーい!」みたいな感じなのは
「嘘だろう!」と思っていたんじゃないかな?

歌詞にもあるように、カッコつけたヒーローだって聖人君子だって、
本能を抑えることはできないんだって。

そしてそれは君の親もねと言う衝撃かつ逃れられない事実を
突きつけてブッツリと曲は終わります。
(当時は絶対親にこの曲聞かれてはいけないと思った!)

いや、ほんとこれは完全に関口さんに乗っ取られた曲だわ。

なお、ちょっと脱線しますが、「あんちょこBOOK」の中に、
ファンの悩み相談をメンバーが座談会形式で
回答するコーナーがありました。

その中で中学生の子が彼に体を許すかどうか問題で、
笠くんが「僕もまだだし」みたいな発言をしていて、
まぁ笠くんはそういうキャラだって言うことはもう周知だったから
「そうかそうか」と思いながら見ていましたが、
何気に米川くんも「僕もまだ」発言をしていて、
笠くんの「まだ」発言は疑わしいけど、
米川くんはおそらくマジではないかと・・。

笠くんの発言に乗っかって正直に喋っちゃって、
思わず自分のプライベートを晒してしまっている米川くんが
完全にとばっちりで不憫に感じました・・。
(別に「まだ」な事が恥ずかしい事ではないんですけどね。
でも当時は二十歳過ぎの男子が「まだ」ってなかなか言いにくい世の中だったはず・・)

話は曲に戻り・・。

まぁでも当時は正直「嫌ーー! この曲!!」って感じでしたが、
今は「苦笑」くらいで聴けるかな。

そしてじっくり聴いてみると、この曲も凝ってるのがわかる。

なんと言っても編曲が田口大先生だしね。

生命の神秘を描く(笑)歌詞にポップな宇宙戦争的なサウンド、
そして宇宙人のようなボーカルのキャラ。
(笠くんのモンスター感はおどろおどろしいモンスターと言うよりは、
完全にポケモンとか、モンスターズインク的なモンスターだな。笑)

いろんな意味で宇宙を感じる。笑笑

よかったら聴いてみて下さい。^ ^


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