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スケープゴート

『スケープゴート』

学校のクラスは、
同じ年齢の子供たちによる、
人為的で特殊な人間関係です。

クラスという閉鎖的な人間関係の中で、
子供たちは互いに仲良くしたい思い、
その方法として、
嫌悪する共通の標的が作られる、
という事が起こります。

いじめられっ子が作られることで、
クラスの子供たちはまとまるのです。

いじめが発生する原因は、
クラスの仲間と関係を築くために、
嫌悪の矛先を誰か少数派に向けるという、
子どもの無意識的で自然な心の働きです。

いじめは深刻な社会問題ですが、
いくら防止のための啓発が行われても、
おそらくなくならないのです。

人間の心の中にある、根本的な何かが、
いじめをしてしまうからです。

社会心理学の言葉で、
スケープゴートというものがあり、
集団がまとまるために作られる、
犠牲となる何かのことを、そう呼びます。

クラスという括られた人間関係の中で、
まとまり合うための代償として、
いじめられっ子という犠牲者が生まれます。

これは子供に限らず、大人にとっても、
集団がまとまるために、
いつの間にか使われる方法です。

悪い政策を強行する権力者を嫌悪するとか、
自分の意に沿わない社会を嫌悪するとか、
そういう形で人間は良くまとまります。

しかし、何かを嫌悪してまとまる関係だと、
嫌悪する事を無自覚に肯定しているため、
嫌悪の矛先が簡単に、
身近な誰かに向けられるのです。

権力者を嫌悪しているつもりで、
いつの間にか、身近な弱い誰かを嫌悪する、
という事も起こります。

イエス・キリストが十字架に架けられた時、
そこにいる人たちは、
イエス・キリストを嘲り嫌悪することで、
まとまっていました。

しかし、イエス様は死に打ち勝ち、
復活されました。

今や私たちは、
イエス様を嫌悪してではなく、
賛美し、喜ぶことによって、
一致し、繋がり合うことができます。

スケープゴートを作るのではなく、
神である方をほめたたえることによって、
一致できるのが、本来の教会の姿です。

いつも読んでくださり、
ありがとうございます。

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