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#23 遠くへ行った恋人

恋人との遠距離恋愛が始まった。

付き合った当初からわかっていたことだし、恋人の進路的に避けられないものだし、とりあえず10ヶ月という期限付きではあるのだけど。

これまでも、隣の県同士で会うのに3時間弱はかかる距離だったし、彼の都合で平日は会えなかったし、1ヶ月会えないことだって何度もあった。私は前の彼氏とも遠距離恋愛で、5ヶ月ぶりに会ったなんてことも経験しているので、「私は遠距離大丈夫なタイプ!」と思っていた。

私だって4月から社会人で、忙しくてたまらないような日々になる予感がしている。仕事に生活に…と必死に生きてたら、10ヶ月なんてすぐ過ぎてしまうこともわかってる。

でも、寂しくてたまらない。

彼が遠くに行ってしまった後も、私はまだ1週間も暇な時間があるわけで。しかも友達もいない新しい土地で。学業と部活で多忙なのに、遠距離になってしまう前にできるだけたくさん一緒にいたい!って言ってくれて、ここ最近の土日は会える機会が多かったし。一緒にご飯を食べて、お酒を飲んで、寝て、昼過ぎに気が向けば出かけるという時間が、どれだけ幸せなことかを身にしみて感じていた。

昨日、彼を空港に見送りに行った。彼がずーっと「2人なら大丈夫!」「すぐ会いに来るよ」って伝え続けてくれたおかげで、普段通りの2人の雰囲気で電車に乗っていたのだけど、空港に着いた瞬間、涙が出てきて、彼に隠すこともできなくて、心配そうな申し訳なさそうな顔をさせてしまった。

恋愛には冷静な方だと思っていたのに、恋人のことでこんなにも泣いてしまう自分に驚いた。

あと、空港から2時間の道のりを、次は1人で帰るのが辛くて、本当は空港まで行くのを渋っていたのだけど、「一緒に来てくれるん?」って喜んでくれる彼の顔を見て、最後までこちらを振り返りながら保安検査場に入って行く彼の姿を見て、ちゃんと見送れて良かったな〜と思った。ちゃんと、彼が遠くに行ったことを受け止められた!

私は切り替えが本当に早いので、空港を歩く間たくさん涙を流したら、今度はスッキリして、うつらうつら電車で帰った。彼は心配なまま飛行機に乗ったのだろうと思うと、申し訳なささえ感じた。

彼が言葉と態度で伝えてくれることは本当なのだろうと心から信頼しているし、「ずっと2人で一緒にいる」というただ一つのことだけを2人が思い続けていれば乗り越えられる。大丈夫。

私も一人の大人として強く生きるし、彼のことも支えられるようになりたい。頑張るからね!

次会った時に、顔を見て話したかった色んなことを話し合うこと、「遠距離、なんてことなかったね」「でも会いたかった!」って引っ付くこと、少しづつ進化する私のお部屋や詳しくなった私の住む街を彼に紹介すること、全部全部楽しみ。


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