2018.11.14 暴力は宿命であって…
そういえば『暴力の哲学』(酒井隆文、河出文庫)を月曜に読んだのであった。明日公開のcakesで書評してるんでぜひ読んでやってください。
テロや政治をめぐる「暴力」を考えつつ、フロイトやアーレント、ベンヤミン、あとはキング牧師やガンディーなんかも用いながら暴力を論じる本。酒井先生の本は初読なんだけど、この人は社会思想を社会と繋げて話すのがすんごい巧いな。いや社会思想ってそりゃ社会のことを扱うものなんやけど、わりとアーレントやベンヤミンの議論を使うのに終始したものが多くて、ここまで「活動家の実践」を理論に持ち込むのって珍しいと思う(私が詳しくないだけかもですが)。
いや~~~~いい本なんだよな~~~~~~。こういう本こそ広まってほしい。みんな暴力反対とか言う前にそもそも人と人とのかかわり合いには暴力が微量でも多量でも含まれていることに気づこう。というのは私の勝手な持論だけれども。
いつもありがとうございます。たくさん本を読んでたくさんいい文章をお届けできるよう精進します!