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解説&メイキング!カズオの運行日報

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業界の専門用語、専用道具が多く商習慣も謎なトラックドライバーの世界を、マンガ「カズオの運行日報」に沿って解説します。 マンガ作品としてのメイキングよもやま話も。
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「カズオの運行日報」しばし休載のお知らせ(泣)

絵描きとしては非常に悔しい事情にて、当面の間「カズオの運行日報」の執筆をお休みせざるを得なくなりました。 自分で言うのもなんですが、この1年でデジタルの使い方もわかってきて、やっとプロとしての仕事もポツポツ入るようになった今…非常に無念です。 致命的なバグで萎える少し前から絵を描くのに使っているiPad Air(第4世代)の調子が悪いことは幾つかの記事でボヤいてました。 謎の部分的色抜け、レイヤー行方不明等…。 それ以前に「落ちる、固まる、動作カクカク、要再起動」もあ

メイキング・カズオの運行日報 第19話「鳴り散らかし事件」

今回の作品は第18話「ヤッチャバカオス」後編と同時進行で描いてました。 ヤッチャバ編でフォークリフトを描きすぎて疲れたので、難しい大道具の要らない事務所メインの軽い作品が描きたいなぁと。 そんなときに限って仕事で「フォークリフトを描いてください」という依頼があったりもしましたが、おかげさまでリフトを描く要領はわかってきました(^^;; それとお話ししたいのは鳴り散らかったという音楽…ジョン・サイクス氏、そのバンドであるブルーマーダーなどメタルの話ですね。 一緒にすると長く

解説・「やっちゃばカオス!」後編 カズオの運行日報 第18話

やっちゃば(青果市場)のエピソード、カズオとヒップホップなカレとのお話はまだ続くんですが、やっちゃばが「カオス」なのは描けたので一旦ここで「後編」として区切りました。 なにがカオスって、自主荷役なのにリフト貸し出しや車を着ける場所が暗黙ルールだったり、いわゆる「初見殺し」なのと、そうしたルールを巡って荷受けとドライバーはもちろん、ドライバーどうしでも怒鳴り合いは日常茶飯事だったりというところです。 けれども、後編で言いたかったのは「いい意味で顔を覚えてもらうと仕事がしやす

番外編SP「みんなで踊ろう」 音楽のハナシ

カズオハッチャケからの〜青さんトバッチリっていう古典的かつ本作番外編定番のギャグパターンですが…やっぱり自分で笑えるのを描いてると楽しいモンです。 カズオにロカビリーも演らせようというネタはだいぶ前からありました。 察しのいい方は前回の番外編「植松のラブドール!?」でフラグが見えてたかもですね。 青さんに髪をあげるのも連載前から作ってあったエピソードです。 なので、後編冒頭では長髪カズオを一旦描き納め…的な。 このあと本編で4tのエピソードに戻るのでまだロン毛描くんです

解説「カズオ中距離デビュー」 カズオの運行日報 第14〜15話

今回はカズオが初めて単独で車泊のある中距離の仕事に出るお話でした。 焦げ猫も初めてのときはホームシックになりましたよ〜。 今みたいにスマホもないしエンジンもうるさかった(振動もかなり)のでなかなか寝つけなくて、しかも場所が国道8号線沿いの日本海を臨むようなエリアで…浜田省吾さんの「防波堤の上」が脳内無限ループ(爆)。 一般道利用で当時は休憩・休息の決まりもなく、まさに「哀しいほど自由」でした…。 やっぱり数回運行すればホームシックも一般道での距離感も慣れますが、今回のカ

解説 第13話 カズオの運行日報「俺はそうしてるけどね」

「カズオの運行日報」第13話の解説です。 今回は縦軸が「長距離の運行のしかた」ですが、横軸として「人にものを教える難しさ」を描きました。 解説は8000字近くありますので(汗)、目次を見てご興味のあるところだけでもどうぞ! コンプライアンスについて2024年4月から待ったなしになる労働時間の規制と、それ以前の規制 「働き方改革」で多くの職種が残業を規制されたなか、運送会社はリミットが伸ばされていました。 労働時間・拘束時間の短縮が難しい職種だからです。 それがとうとう

解説・「青さん危機万髪」前後編 カズオの運行日報 第11〜12話

今回は青さんの髪の話メインで、なんの会社でも中間管理職って似たような大変さだろうからあんまり解説する事柄は無いかな?…とも思ったんですが意外とあるなぁ…。 今回も4000字くらいです(^^;) 運送会社で「司令塔」となる配車の仕事はとくにフリーチャーターでは毎日リアルタイムで指示を飛ばしトラブル回収もするので、世の中のいろんな業種の企業の管理職の中でも結構大変な部類だと思います。 社内配車の大変さ第11話で青さんと佐竹さんが電話でモメているのをサクッと説明しますと…。

「にわかバンド爆誕」メイキングおしゃべり

今回の番外編はとりあえずBOØWYですが、KNロジにわかバンドは代わりばんこにメンバーの好きな楽曲を演る感じになると思います。 商業的に売ろうというのではなさそうなので、よくある「音楽性の違い」での解散はないでしょう(笑)。 BOØWYは80年代のバンドなので、世代が違う方ゴメンなさい。 トラックドライバー、運送会社がテーマなのにトラックドライバー、運送会社がテーマなのにたまにこういう音楽系の話を描くわけは…。 カズオがアマチュアギタリストって設定だからってのもあるんです

解説・カズオの運行日報 第9話「やりすぎヒストリー」前編

今回から、解説記事のタイトルおよび解説マガジンのタイトルを「解説」から始まるものに変更いたしました。 スマホで見ると本編も解説も「カズオの…」で始まり残りが省略されてしまうため、「本編だけ読みたいのにわかりにくい」というお声があったので…。 また、前々回くらいから、自分のトップページの最新記事としてマンガ本編を長く表示させておきたいので、わずかな時間差ですが解説を先にアップしています。 やはり業界のことを詳しく…となると解説の文書量にボリュームが出てしまうのですが、気にし

解説・「やりすぎヒストリー」後編 カズオの運行日報

さて今回は「デコトラ回」と言っていいような回で作画に時間はかかりましたが描き甲斐のある画面でした。 (うんちくになりますが、「デコトラ」はプラモデルの青島文化教材社の登録商標だそうです。なので雑誌等では「アートトラック」という言い方をしているようです) まず初めにことわっておきますが、焦げ猫はデコトラ大好きです。 たまたまデコトラの会社が悪者になっちゃってますが、好きじゃなかったらあんなに凝った描き込みしないですって…(^^;; ちなみに1台描くのにデザイン決め含め2日か