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見えなくても外出~ガイドヘルパーはつらいよ~

先日、埼玉の視覚障碍者の友人とガイドヘルパーさんと3人で話したところ、私は同
行援護についてのいろいろなルールを全然知らなかったことが判明。

まず、ヘルパーさんは車で移動してはいけないらしい。
東京23区内で、しかも比較的便利なところに住んでいる私は、「車を使う」というこ
とすら思いつかなかった。
しかし考えてみれば、車しか移動手段のない地方はもちろん、都内でも都営住宅など
は近くにバスも電車もないようなところにある場合が多い。
事業所側としては、ガソリン代打の、車にかかる付帯費用を電車賃のようにきっちり
した金額で処理できないからには全面的に利用を禁止するしかないってことなのか。

バスにも禁止事項があるらしい。利用者と一緒に乗る分には、利用者負担になるので
問題はないが、自宅から利用者を迎えに行くときのバス利用は禁止されているそうだ
。理由を聞いたら、2停留所くらいを徒歩か自転車で移動したのにバスを使ったと請
求してくる人がいるからという事だった。ヘルパーの事業所は小規模なところが多い
ので、複数の人にこういうことをされると事業が継続できなくなってしまうという話
だった。

しかし、都内であってもバスで行けば20分のところ電車で行くと1時間以上かかるケ
ースもあるし、交通費的にも、電車で乗り換えるくらいなら、バス一本のほうが割安
になることもある。車に関しても同様に、車で行けば10分のところ、電車を使うと1
時間近くかかることもある。
2停留所くらい歩けるだろうという話もあるが、機構が厳しいときには酷である。電
車は領収書があるけれど、バスの領収書発行はかなり面倒だ。


ところで、私が契約している地域の事業所では、まず事業所に依頼すると都合のつく
ガイドヘルパーさんを見つけてくれる。当日の1日か二日前にヘルパーさんから電話
が来て、待ち合わせを確認する。そして当日を迎えるのである。移動は公共交通機関
を利用している。

どうやら事業所によっては、利用者とヘルパーがお互いの電話番号など個人情報を交
換してはいけないところもある。しかし当日、ヘルパーと利用者が行き違ったらどう
する?事業所を挟んで伝言ゲーム状態になるのか?
半面、残念なことに利用者側にもヘルパー側にも個人情報を悪用する人もいないとは
限らないのも事実である。。


同行援護も家事援助も必要な人にとってはなくてはならないサービスである。受ける
側にも提供する側にも負担がないようにという事が求められる。

今回話をしていて「地域差問題」に気づかされた。

そういえば、大学時代、地方出身の友達の家に車が3台あると聞いて、何てお金持ち
なんだと感心したことがある。しかし後になって、それは必要だからあるんだという
事を知った。駐車場代も東京と地方では全然違う。東京者は地方のコンビニの駐車場
の広大さにびっくりする。ちなみに私の家から5分圏内にコンビニが5軒あるが、駐車
場があるのは駅前の一軒で、たぶん3台くらいしか入らない。

東京や埼玉は首都圏ルールが採用されているのだとは思う。
しかし都内であれ近郊であれ、場所によって環境はそれぞれである。面倒だけど、事
業所には、どうしてバスを使ったか、車で移動したか、詳しい移動の経緯を報告して
、許可を取るようにすることはできないのだろうか。それでなくても煩雑化している
事業所の事務を増やすことはやはり厳しいのだろうか。

事業者的にはいろいろなヘルパーや利用者がいて、中には問題のある人もいるだろう
。それを踏まえてのルールだから、どうしても勝手が悪い部分も出てくるのは仕方が
ないのかもしれない。しかし、利用者としてはヘルパーさんにも適るだけ快適に仕事
をしてほしいと思うし、自分もストレスなく外出できればそれに越したことはない。

ところで、本当に車しか交通手段がない地域での同行援護ってどうしているのだろう
か。

追記

同行援護で車が使えないのは保険の関係もあるそうです。
実際、ヘルパーさんと車で移動していた視覚障害者が交通事故で亡くなったと言う話もあるとか。障害者の移動についてはいまだに解決困難な問題が山積です(涙)

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