おかしな詩04 『報せ』
カメムシにキスされたときにうたう詩
どういふつもりでせうか
森と草花からの警告でせうか
清き紅き膨らみを 緑のものに奪われて
魔除けの香は辺りを漂ひ
人の集ひし処には
しばらく足が向きませぬ
犯人は草葉に身を隠し
密かに嗤ってゐるのでせう
諦めの眼差しで見た空には
使者然とした雲ひとつ
風止み 音失せ はたと気が付く
赤い糸が綻び消えた
雲は静かに頷いてゐる
追記
実体験ですw田舎だと特に虫とはうまく付き合っていかないといけないですね。
農家の方々にとっては、カメムシは益虫らしいですね。稲にとっての良くない虫を食べてくれるんだとか。でも、あの匂いはやっぱりなかなかキツい。
『虫の知らせ』なんてことばがありますが、カメムシがその使者だったら、もうちょっとマシなやつ寄越してくれたらいいのに、なんて思っちゃいます。
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