「空想家」で終わる人と現実世界にインパクトを与える「ビジョナリーな人」とのあいだにある違いとは?【2】
おはようございます。
中野祐治です。
前回の続きです♪
直感と論理をつなぐ思考法
佐宗 邦威 著
●本当に価値あるものは「絵空事」からしか生まれない
子どもが「宇宙飛行士になりたい」と言えば、「夢のある子だな」と評価されるが、ある程度の年齢になってからそういう夢を語ると、「いい年をした大人が何を言ってる」という顔をされる。
日本は特に「妄想」の地位が低い国ではないだろうか。
しかし、著者がアメリカやヨーロッパを回り、さまざまな企業家や研究者と対話した際、彼らは実現するかわからないアイデア、「妄想」を初対面の著者にも堂々と語ってくれた。
端的に言えば、彼らは「本当に価値あるものは、妄想からしか生まれない」ということを経験的に知っているのである。
彼らはむしろ、あえて現実からかけ離れたことを言おうと、つねに意識してさえいるようだった。
●妄想を言語化することのパワー
1961年にケネディ大統領が「今後10年以内に、人間を月に着陸させる」と演説したとき、人々は無謀なものと受け止めた。
当時のアメリカは宇宙開発に関してはソ連に大きく遅れをとっていたからだ。
しかしこのビジョンが言葉として示されたことで、その後のアメリカの宇宙開発は一気に加速し、1969年には人類初の月面着陸が実現した。
実現可能性を度外視した妄想(ビジョン)は、この話をもとに「ムーンショット」と呼ばれることがある。
尾張地域の一大名にすぎなかった織田信長が「天下布武」を旗印に揚げ、天下を取る手前までいったこも、ムーンショットの好例だろう。
●「10%成長」よりも「10倍成長」を考える
「シンギュラリティ大学」のあるプログラムでは、「10%の改善よりも、10倍にすることを考えろ」と教えている。
おそらく多くの人は、「10倍?無理に決まっている!」と感想を抱くはずだ。
しかし、シンギュラリティ大学が「10倍」を推奨するのは、そのほうが「簡単」だからである。
どういうことなのだろうか?
いまよりも10%の成長を続けるのは「努力」が必要である。生産性やシェアを10%高める、というように。
他方、10倍の成長は、その種の努力では到達不可能だとわかっているので、根本的に別のやり方を考えるしかない。
途方もなく大きな目標があると、個人の想像力や内発的な動機に訴えかけるアプローチを取らざるを得なくなり、「努力」の呪縛から自分を解放することができる。
また、自力だけでなく、あらゆる資源を活用しようという発想になる。
だから、「10%よりも10倍のほうが簡単」という理屈だ。
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続きは本書で♪
下記に本著のリンクを貼っておきますヽ(・∀・)
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