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ローリングストック いいよ〜!

災害に備えて、何を用意してますか?
トイレットペーパーや、ラジオなど日用品・防災用家電など色々ありますね。

みなさんも何か備えをされていると思いますが、私からも阪神大震災の被災者としてわかったことから、食糧のローリングストックについてオススメしたいと思います。


私が遭遇した出来事

1995年1月17日、兵庫県(神戸ではありません)。
未明の揺さぶりに目が覚めた、というか揺り起こされて、初めは何が起こったかわからなかったところから、避難生活が始まります。
実際に避難所に行ったのは1晩だけでしたが、未明に出された温かい塩おにぎりの美味しさは忘れることができません。
最寄駅が再開して家族や親族が助けに来ることができるようになるまでの3日間は、震災直前まで暮らしていた家で祖父母と妹と私の4人で乗り切りました。
3日間の最後の日には、年寄りと学生のデコボコチームを心配して、寒空の下単車で大阪から叔父が駆けつけて、叔母のメッセージと手作りお弁当を持ってきてくれた事を思い出しました。
築50年超の平家の木造は半壊で、補修して戻れたのは地震から1年ほどかかったと思います。
避難生活中に、祖父は病気が見つかり、震災後半年でこの世を去りました。
被災した家は、両親も私の家の近くに越してきたので、引き払う際に取り壊して存在しません。


どんな備えがいい?

そんな地震の時に、3日間で役に立った食材は何かというと、ズバリ「缶詰」です。
イワシの蒲焼きとか、コンビーフとかだったと思います。
当時の缶詰はまだ、缶切りが必要なタイプの商品も混じっていたので、避難所に缶切りも(なんとか探し出して)持っていった記憶があります。
今だったら、取手がついて缶詰さえあればオープンできる商品ばかりになっているので、災害用に用意する缶詰に困ることはありません。
おばあちゃんがストックしていた缶詰は、物持ちが良すぎて期限切れのものもいくつかあったので、それを目に触れないところに避けて、期限内のものを食べました。

冷蔵庫のある場所は、割れた食器などで足の踏み場もないくらいに酷かったので、冷蔵庫の食材は食べることができませんでした。
そんな状況だったので缶詰は大切な食糧になりました。

被災した直後に商店街でパンを入手できたので、普通の食パンだったけれど美味しかった記憶があります。
おばあちゃんが、ロングライフ牛乳を普段から多めに買っていたので、それもパンと一緒に食事に出しました。
どうやって食べたかっていうと……送電が再開されたので、ホットプレートに食パンを置いて焼いたり、プレート上にミルク鍋を置いて牛乳を温めて食べました。
ロングライフ牛乳は近くのスーパーになくても、アマゾンなどで販売されています。
牛乳が苦手な人は、ジュースを常備するのもいいですね。



今だと水を加えるだけで食べることのできるご飯もありますし、缶詰パンや常温で長期間保存できるパンも販売されているので、ストック食材に購入しても良いかもしれません。


ローリングストックとは?


日頃から自宅で利用しているものを少し多めに備えることで、災害時に自宅で当面生活することが可能となります。
常に最小限備えるべき品目・量を保ちながら、多めに備えているものを日常の中で消費していくため、特別な準備は必要ありません。
このような考え方を「ローリングストック」といいます。

防災首都圏ネットより


ローリングストックは、いつも食べている物を多めに用意するだけなので、いつも食べている、例えば「焼き鳥」とか「さば」、「コーン」などの缶詰を、ミネラルウォーターなどと一緒に量販店などでお買い物のついでに用意するだけでOKです。

今は、災害用の乾パンのようなものも種類が豊富で、先日はヤマザキの「ルヴァン(クラッカー)」が缶詰になってスーパーで販売していたので迷わず購入しました。
買った直後から夫が「開けていい?」と聞いてきたので、災害用だよ、と慌てて止めにいきました…。
それくらい日常に食べているものの用意でいいんです。

被災して生活が一変してしまうのならば、被災するまでの「いつもの味」がそばにあれば、少しでも平常心を持ち続けることができるのでは、という考えです。
安売りだから買いだめしようと、いつもとは違うイワシ缶を買ったら、味付けがかなり微妙だったという失敗談もお伝えしておきます。
カップラーメンなども、いつも食べているお気に入りで、ついでの時に少しだけ多めに購入すると便利です。

備蓄食糧として確保しながらも、賞味期限がやってくる前に普段通りに食べて、食べるたびにまた買い足す、というやり方で用意しています。
それは、缶詰だけでなく、ミネラルウォーターや、カップ麺、常温保存のジュースなどもです。
賞味期限を忘れそうだと思ったら、付箋に期限を書いて貼ると良いですよ。
私も棚の上の方に置いているミネラルウォーターは、大きめの付箋に期限を書いてちょっと覗いたらわかるようにしてあります。
ストックした食材は、もちろんリュックなどに分けて保管するのも良いですが、私はいつもの食材置きにしている棚に少しだけエリア分けして置いています。


これからも備えたい!

「備えあれば憂いなし」っていう言葉は、今になってよくわかります。
先日の自宅待機期間も、このストックからも食事を用意することができたので、助かりました。
待機明けには棚がガラガラに空いてしまったので、再びストックを補充しました。

阪神大震災だけでなく、日本中のあらゆる場所で、震災や水害で苦しまれた方が多くいらっしゃるので、私がオススメした備蓄だけでは足らないケースも多くあると思います。
食材の備えのことばかりですが、何かヒントになることが一つでもあれば、少しでもお役に立てれば嬉しいです。


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