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釜山たびその1 |なぜ船なのか?

「なんで船なん!?」

国際フェリーターミナル。
展望デッキで、

「あれに乗って行くで」

と停泊している客船を指さすと、
彼は呆れたように、そう言った。

***

という訳で、今回は船でお出かけすることにした。
およそ19時間の旅だ。
大阪は内陸なので、本州と四国の間を通り抜け、
さらに本州と九州の間を通り抜けて、釜山港にたどり着く。

韓国には2回行ったけど、どちらもソウルだけだったので、釜山は初めて。
ここ一週間は、YouTubeで釜山旅行のVlogを見まくって、イメトレをしていた。

今はフェリーの中で、たぶん

たぶん今は姫路あたり。
ここから、小豆島と直島の南を通り抜けていく予定。

今回の旅には、「(ぷち)豪華客船の旅で行く釜山」という表のテーマがあり(裏テーマも、もちろんある)、わたしは豪華客船の乗客らしく「デラックススイート」と名付けられた部屋を使っている。
(ちなみに、どこにもスイートしていない)
そして、その大それた名前の部屋に泊まっている乗客だけが入れる、コーヒーなどが飲み放題のラウンジで外を眺めている。

ちなみに、大阪から釜山に行ける船があると知ったのは3週間ぐらい前で、そこからチケットを予約するまでは3日もかからなかった。

「宝くじで高額当選したら、何をする?」
「豪華客船で世界一周!」

そう答える事にしているわたしの前に、まるで予行演習を促すような、(ぷち)豪華客船があらわれたのだ。
行かない理由はない。
おりしも、乗船料は航行再開を祝して、半額になっていた。

ちなみに、オットにこの旅行の話をしたのは先週で、息子には話していない。

***

なんで、船なのか?

島国に住んでいるせいか、いろんな国境の越え方に憧れを抱いていた。
アガサ・クリスティや妹尾河童の読み過ぎかもしれない。

船旅は、自由だ。
歩き回れるし、外気も吸える。
この船には、大浴場もあれば、カラオケも、寿司バーも、マッサージもある。
あられもない格好で、寝転がって本を読むこともできる。

手荷物検査もなければ、荷物を預ける必要もない。
飲み物でも食べ物でも持ち込んで飲み食いできる。

唯一、24時間wifiが繋がってるはずのラウンジで、全然ネットに繋がりにくい状態になっているのが、少し不便なだけ。
まぁそれもトランクに5冊ぐらい本を入れてきたし、なにより強制的にネットと離れる時間は、久しぶりに手に入れる創造的な時間だ。

一冊目の本は、海外ミステリー。
頭の中で、クリスティの「ナイル殺人事件」をイメージしながら読むミステリーは味わい深い。


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