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#6 分子栄養学とメガビタミン健康法の違いとは? メガビタミン健康法とオーソモレキュラー療法は全くの別モノです!

オーソモレキュラー療法とメガビタミン健康法によるアプローチの具体的な違い③

違いその⑤ 個人差に応じたサプリメントの摂取量

続いて、個人差に応じた摂取量の考慮についてです。メガビタミン健康法では個人差に応じた摂取量を考慮しませんが、オーソモレキュラー療法では個人差に応じた摂取量を考慮します。これは先ほど解説した消化吸収能力の考慮や、病態、薬の考慮と同じように感じるかも知れませんが、全く異なるものです。

例えば、同じ病気を抱える方が、仮に同じ消化吸収能力だったとしても、その人の年齢や性別、酵素活性や生活習慣、目指している目的などによっても必要な栄養素の量は変わってきます。

身体を動かすことが多い人も居れば、身体をあまり動かさない人も居ます。ストレスが多い人も居れば、ストレスなく過ごしている人も居ます。当然、身体を動かす量が多い人や、ストレスが多い人ほど、より多くの栄養素の摂取が必要です。

また、摂取した栄養素(ビタミンなどの補酵素)は体内で酵素と結びついて初めて働けるようになります。この酵素と栄養素(ビタミンなどの補酵素)が結合するために必要な結合力や、結合出来る量(親和性)は、人によって異なっています。

そのため、補酵素と酵素の親和性の個体差からビタミンの必要量にも大きな個体差が生じます。その差は、最大1:20にも及ぶとされ、ちょっと栄養補給すれば足りる人も居れば、摂っても摂っても全く足りない人もいるのです。

このような、個人差にあわせた最適な栄養素の量を摂取することを「至適量」と言います。メガビタミン健康法ではこのような個人差に応じた栄養素の摂取は考慮せず、メガドーズを行う事が基本です。対してオーソモレキュラー療法では至適量の栄養摂取量をアドバイスしています。

また、人によっては「もっと筋肉を付けたい」「もっと肌が綺麗になりたい」などの要望があったり、目標を掲げていたりする方もいます。このような個人的な要望や目標なども考慮し、最適な栄養摂取量をアドバイスすることもオーソモレキュラー療法の特徴です。

この個人差や至適量などを考慮するかどうかが、メガビタミン健康法とオーソモレキュラー療法の大きな違いになります。

違いその⑥ 病態の考慮や薬との飲み合わせ

続いて、病態の考慮や薬との飲み合わせを考慮するかどうかについてです。メガビタミン健康法では、医師による食事療法や食事指導と違って、薬や栄養素との飲み合わせは考慮していません。対してオーソモレキュラー療法では、医師による血液検査結果の解析時に、その方が飲んでいる薬も考慮し、栄養素との相性なども考慮して栄養アドバイスが行われています。(当方が推奨するオーソモレキュラー療法の場合)

例えば、関節リウマチの治療薬の1つに「メトトレキサート」というお薬があります。このお薬は、ビタミンB群の一種である「葉酸」の働きを阻害することで、関節などで活発になっている免疫細胞の増殖をコントロール出来るお薬です。

葉酸は細胞が分裂、増殖するときに重要な物質で、これを抑えることによって免疫細胞の増殖をコントロール出来ます。仮にメトトレキサートを服用している状態で葉酸を取り過ぎてしまうと、メトトレキサートの効き目を妨げる恐れが出てきます。このため、メトトレキサートが処方される場合は、サプリメントなどから葉酸を大量に摂取することは控えるよう指導されることが一般的です。

サプリメントの中には、このような薬の効き目を妨げてしまう成分が高濃度に含有していることから、飲み合わせに注意が必要なものがあります。このことから、服薬されている方や病態を抱えている方が、何の知識も無く安易にメガビタミン健康法を行う事は危険です。

対して当方が推奨するオーソモレキュラー療法では、医師による血液検査結果の解析時に、その方が飲んでいる薬も考慮し、栄養素との相性なども考慮して栄養アドバイスが行われています。このように、病態の考慮や薬との飲み合わせがきちんと行われているかどうかが、メガビタミン健康法とオーソモレキュラー療法の違いです。

違いその⑦ 栄養摂取後のサポート

次に、栄養摂取後のサポートがあるかどうかについてです。メガビタミン健康法の場合、基本的には本やネットにある情報を参考に、すべて自分自身の判断で行っていきます。この時、サプリメントを飲んで逆に体調が悪くなったり、うまくいかなかったりした場合は、誰にも相談することは出来ません。すべて自分自身の責任のもと、行っていく必要があります。

対して、例えば当方が推奨するオーソモレキュラー療法の場合は、相談できるサポートも行われています。主なものとしては、血液検査の予約や日々の体調に関する相談、レポートを元にした栄養アドバイス、サプリメントの手配など、そのサポート範囲は多岐にわたります。

また、分子栄養学実践専用サプリメントで分子栄養学を実践する際は、人によってサプリメントの味が苦手な方や、粉が苦手な方、粒が苦手で飲めない方、あまり量多くサプリメントを飲めない方、病態を抱えた方や小さなお子様など、様々な方がいます。

このような方でも分子栄養学が実践できるようサポートしたり、アドバイスが行われていたりします。

このように、当方が推奨するオーソモレキュラー療法では、分子栄養学を実践する方に向けてのサポートが行われています。このようなサポートがあるかどうかが、メガビタミン健康法とオーソモレキュラー療法の違いです。

違いその⑧ 定期的な血液検査による経過観察

そして最後に、分子栄養学実践における経過観察の有無についてです。メガビタミン健康法では、医師が行う食事療法や食事指導と違って栄養摂取後のサポートや経過観察などはありません。対してオーソモレキュラー療法では、定期的な血液検査によって経過を観察しています。(当方が推奨するオーソモレキュラー療法の場合)

食事から摂取した栄養素は、きちんと消化吸収、代謝され、それが血液に乗って運ばれた後に全身の細胞で使われて初めて意味があります。ただ単にサプリメントをメガドーズしただけでは、この一連の流れが正常に行われているかどうかが分かりません。

この一連の流れが正常に行われているかどうかや、現在の健康状態を正確に把握するために行われているのが、オーソモレキュラー療法の血液検査です。

血液中には、食事から取り込んだ栄養素や、それを代謝して体内で産生した様々な物質が溶けており、血液成分は食べた物や身体の状態を反映して常に変化しています。

この血液中の成分を詳しく調べることにより、食べた食べ物がきちんと消化・吸収されているかや、栄養素がきちんと利用されているかなどを正しく把握することが出来るというわけです。

繰り返しになりますが、当方が推奨しているオーソモレキュラー療法の血液検査では、口腔内の状態を確認するための唾液検査と尿検査を含めた全60項目以上の検査を行っています。

この検査では、肝臓で作られている酵素の量や、血清タンパク量、血球量などを調べることにより、体内でタンパク質やビタミン、ミネラル等が十分に足りているかどうかを調べています。また、血糖値や脂質代謝関連などを見る事によって、血液の状態や摂取エネルギーが足りているかどうかも判断しています。

これらは単一の項目で見るのでは無く、個体差を考慮した複数項目を組み合わせて総合的に見る事で、それぞれに応じた栄養状態を把握し、最適な栄養アプローチを考慮していることが特徴です。

そして、これら結果はレポートにまとめられ、前回からの比較や改善点などが時系列で把握できるようになっています。このレポートは、血液検査結果や栄養相談シートに基づいて専門医が一人一人を解析し、個別に作成しているものです。この結果を基に更に最適な栄養アプローチが考慮されるため、必要な栄養素の種類や量、摂取方法などは誰一人として同じ人はおらず、それぞれ異なった最適なアドバイスが行われています。

例えば、メディカルレポートでは、血液検査結果についての総合評価や解説、前回からの変化などが記載され、現在の身体の状態が分かります。また、栄養レポートでは、血液検査結果の分析に基づく栄養アドバイスが解説されており、どの栄養素をどのくらい摂ったら良いのかが解説されています。

このように、オーソモレキュラー療法では分子栄養学実践における経過観察がありますが、メガビタミン健康法ではこのような経過観察はありません。この点もオーソモレキュラー療法とメガビタミン健康法の大きな違いです。



※この記事は、下記記事から一部を抜粋・改編したものです。記事全文は下記記事をご覧下さい。元記事はこちら↓


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