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「大人の対応」ってコトバ、誰が考えた?

友人から相談があった。"姉妹で喧嘩になってしまって口を聞いてない"と。周囲の人に相談しても「ここは引き下がって謝ったら?大人の対応をしなよ。」と言われたそう。

友人は悲しかった。辛かった。はたから見ればただの姉妹喧嘩でしょ。と思うかもしれないが、友人が深く傷ついたのは事実だ。

「大人の対応」

そもそも意見を押し通すのが子どもで、我慢して口をつぐむのが大人と一体誰が決めたのだろう。

そして、世間一般ではトラブルがあった際に大人の対応をするのが"良いこと"とされているようだが、そうする事で一体誰にメリットがあるのだろう。

"大人の対応"をしてくれた誰がが譲ってくれて、意見を押し通せたとするならばいわゆる"子どもの対応"をした人の方がラッキーじゃないか。そう思った。

この世で大人の対応を選ぶ人の多くがきっと腑に落ちてない。心のどこかでモヤモヤを抱えていて、でも言えない。

相手のことを思ってなのか、自分の評価を気にしてなのか、はたまた面倒なのか。理由はそれぞれだが...言えない。

厳しいことは言えばそれは問題から逃げているとも言える。今より面倒なことになるくらいなら、相手を怒らせるくらいなら、と勇気が出せないでいる。

そしてその気持ちを正当化する為に「大人の対応をした」と言う。

意見を言わない方が大人?逆だ。今起きている問題と向き合って意見交換をするのが大人でしょう?

でも、「子どもみたいなこと言ってないで」「子どもじゃないんだから」と周囲の人は言う。そのプレッシャーが重りとなってどんどん声を潰していく。声を上げられなくなる。

今ここで私が意見を言うことは"子どものする事"なんだ。格好悪いことなんだ。悔しい気持ちをグッと堪えて、我慢して、口をつぐんで、思ってもない謝罪をすることが"良いこと" "大人の対応"なんだね。

それを大人と言うのなら、私はずっと子どもがいい。

"大人の対応"というコトバを作った人はきっと問題に向き合うのが面倒でさっさと片付けてしまいたかった人

大人の対応なんてしなくていい。自分の気持ちをもうしまわないで

@若造

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