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読書感想文【本当のたばこの話をしよう】

25兆円の和解金ーなんの金額かおわかりだろうか??
1998年にアメリカのたばこ会社が起訴され、25年かけて25兆円を支払うことで和解したニュースだ。
分割払いといっても1年に1兆円。桁が違いすぎて全然ピンとこない。お前は豆腐か??
スケールが違いすぎて「ほーん、さすがでっかいとこは違えなあ」ぐらいにしか感想がでてこないが、しかし、たばこの「真実」が見えてくると、「たばこ会社が25兆円支払った」という事実が、何を意味するのかがわかってくる。

まずはたばこによる健康被害。
たばこは健康に悪い、たばこを吸う人は早死する。
たばこなんて百害あって一利なしだ。
しかしそれは本当だろうか?
一時期、たばこをやめたら肺がんにかかる人が増加した、なんて話もある。
私の叔父なんかは「たばこの害よりも、たばこを止めるストレスのほうが体に悪い」とまでいってる。
それも本当のことだろうか?

続いて、たばこによる社会と経済の話。
たばこも産業の1つに変わりはない。
そしてたばこは、私たちの社会に深く深く根をおろしてる。
なぜこんなことになってるのか?
それはたばこ会社による陰謀、策略、デマ、フェイクニュースによって歪められた事実が今日まで蔓延ってるのが浮き彫りになる。

よく知られたのが、国立がん研究センターとたばこ会社とのやりとりだ。

ここを読むだけでも、たばこ会社というものはどういう会社なのか、というのがよく分かると思う。

そして皮肉にも、たばこ会社による「嘘」によって、今日の社会に与える経済は無視できる規模ではなくなっている。
つまり、私たちの社会もまた、たばこに依存しているのだ。


読んでいけばいくほど、さきの25兆円の和解金の話も深いものになってくる。

「なぜ、たばこ会社は25兆円もの大金を支払うことにしたのか??」

このことに、私は昔読んだマンガを思い出した。

病院での不正行為を突き止めた主人公。
病院の医院長は患者のことなぞ二の次三の次で、患者のことを金儲けの道具としてしか見ていない。
そう、私利私欲のために病院を経営していたのだ。
主人公に対して口止め料が欲しいのかと聞き、主人公は「10億」と切り出した。
すると医院長はクックックッ…と笑ったあと、豪快に言い飛ばした。


「10億なんて安い買い物やで!!」


あなたはたばこを吸いますか?
喫煙者が「どんな状態になって」早死にしたか、ご存知ですか?
なぜ非喫煙者からも「分煙」という理解が得られた仕組みをご存知ですか?


たばこって怖いんですよ。


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