僕の親友は不法滞在 27話 ~偽造在留カードの話〜
27 偽造在留カードの話
ほんとにニュースに溢れるようになった偽造在留カードの話です。
上2つの記事は参考まで。
在留カードは中長期的日本滞在の外国人は必ず携帯していなくてはいけないもので、2012年に施行されたもの。それ以前は外国人登録証明書カードだった。違いは在留カードになって地方自治体で発行していたものが入管が発行するようになり、より外国人の管理が入管に一本化されるようになったくらいで、実際の暮らしは変わらない。
だいたい今も昔も中国人が密造してベトナム人が買うパターンが多い。
僕はこの偽造カードをリアルに見たことがある。僕が勝手に山賊の頭とあだ名してるGが住んでいるところにいったときのこと。
そのカードが壁に飾ってあった(笑)
「これどうしたの?」聞くと、頭Gは「ニセモノ〜」という。「え?」と僕が聞き返すと「ニセモノ。中国人から買った」と言った。1枚、いくらか正確には忘れてしまったが数万円だった。
僕は正直にいうと、これさえあれば、入管や警察にビクビクせずに外で自由に歩けるじゃないかと思ってしまった。
しかし、聞けば、警察や入管はニセモノだと分かるという。理由は分からないが分かってしまうからこんなカードは役立たずだけど、まあ、買ってみたんだという。
僕は本物とニセモノとを見比べたが、素人から見ると、完全に見た目同じだ。すごく精巧に作られている。僕は役に立たないと聞いて落胆した。
今思えば、どうしてニセモノだとバレるのかというと、警察が職質したとき、カードを出せと必ず言うが、それを無線で照会しているからだ。だから警察や入管にバレてしまうから持ってても仕方ない。
実際、ニュースで見たものは、まず不法滞在者は不法滞在オッケーの仕事を斡旋してくれる業者に偽造カードを作るように勧められる。その次に会社を紹介され、面接を受けるときに不法滞在者と知ってる経営者にそれを提出し、会社は知らないフリをして雇うというものだった。これぐらいしか役には立たないだろう。
在留カードは摘発されるニュースが増え、不法滞在が蔓延っているのを指摘するいい材料になると報道機関側は思うのだろう。国民も不法滞在者が在留カードを使用して潜伏してるんだと強く思うんだろうと思う。
しかし、現実はあまり使い物にはなっていないもんだ。
僕が思うもので偽造で役に立つものは他にある。いずれそれは話そうと思う。
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