子どもの本が減らせない
我が家は本が多い。
夫婦してマスコミ勤めで、遡れば同じ文学部卒で、本好きで意気投合して(?)結婚している。そりゃ多いですよね、という感じ。
子どもに対しても、この本欲しい、と言われるとついつい財布の紐が緩くなるから、生まれてから5年しかたっていないのに、あっという間に蔵書が増えた。
そして迎えた引っ越しである。
読まない本を選ぼうね、バイバイしようねと呼びかけて選ばせるが、母親である私の目から見ても、そんな本あまりない気がする。
5歳息子は、最近は図鑑や子ども向け百科事典が大好きで、気まぐれにあちこちのページをめくっては知識を仕入れ「◯◯って知ってる?」「△△なんだってー」など、親に向けてアウトプットするのを習慣としている。しかし時たま、小さい子が読むような絵本を、じっくりめくって見るのも好きなのだ。
自分自身のことを振り返っても、子どもの頃に読んでいた本は目に入るだけでちょっと優しい気持ちになるし、読んでみれば、親に読み聞かせてもらっていたときの感情が蘇ってきたり、新たな発見があったりして、なかなか侮れない。
そうなってくると、「対象年齢が過ぎた絵本は捨てる」みたいな事務的な捨て方はしたくないし(そもそも下に3歳の娘がいるから、彼が読まずとも妹が読む)、息子自身も選べないしで、全然絵本が減らないのである。
「この本最近読んでないでしょ、捨てれば?」
と迫るのは夫である。やだやだ、という息子に「ものを減らさないと引っ越しできないよ」と諭しているが、そういう夫の持ち物だってあまり減っていない。
いやいや、本人が嫌がってるものは無理に捨てちゃ駄目でしょ、あなただって使ってないけど置いてあるゲームあるでしょ、とたしなめる。
こんな感じの夫婦喧嘩が多発して大変なのだが、そのあたりは割愛。
なんでみんな自分のものより先に人のものを減らそうとするのか?(夫だけに限らないけど)
結局、保育園から毎月自動的に配られる月刊誌や、妹ですら読まなくなった赤ちゃん絵本などを捨てることにし、決着がついた。
親が本好きだからといって、子どもに必ず本を読ませるべき、とは全く思わないけれど、読んでくれるとなんだか嬉しい。うちの息子はYouTubeと同じ集中力で百科事典を読み込むので、どちらもやめさせるのが大変なのだが、どうよ紙媒体も捨てたものじゃないでしょう?と胸を張りたくなる。出版業界的にも安心である。
いろんな本の買い方をしてほしいと思っているので、「あっ、これ保育園の絵本と同じ絵の人だ!」と言って、ヨシタケシンスケさんの『おしごとそうだんセンター』を買ってほしいと持ってきた時は「幼児の著者買いてぇてぇ(尊い)」とニコニコしてしまった。
著者買い、ジャケ買い、おすすめ買い、シリーズ買い、書評買い……。
本と人間はいろんな出会い方があって良い。
余談だが、漫画やちょっとお遊び系の本を買ってほしいと言うと渋い顔をされた(けど買ってくれた)クチなので、アニメ系の雑誌や、クイズ迷路本、漫画も欲しいと言われたら積極的に買う。本屋に行くといいことがある、くらいに思ってほしいな、と思う。
最近息子が好きな本たち。
インスタでおすすめされてたので買ってみたらハマった。トリビアレベルの豆知識を仕入れている。
最近このシリーズを集めている(漫画だよ)。特に夫と出かけていくと、数冊抱えて帰ってくる。
『大ピンチずかん』からの著者買いで、息子はキャンプがしたくて仕方なくなり、インドア両親は困っています。
最近一番嬉しかったのは、昔私が編集した児童書を置いておいたら、息子がよく読んでくれるようになったこと。小学生向けのひっかけクイズの本だったのだけれど、
「ママ、ゲ◯味のもんじゃと、もんじゃ味の◯ロ、どっちが食べたい?」
と聞かれてくっだらねぇな!と思ったら自分でかつて作った問題でした(てへぺろ)。
こんな本が好きだったねぇ、といつか懐かしくなるのだろうな。
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