看護師が書く 日本の医療危機 ④少子高齢化で出費を減らす国の施策 ~病床数の削減~⑦
前回まで
7:1の手厚い病床は
実際にはそんなに必要ではないのでは?
→ヤクルト型を目指しましょう!
「だから、みんな、今のベッドの状況を報告して!」
=国は病床機能報告制度というルールを作り、
現在の状況を調査する動きになっている、
という話をしてきました。
今回はこの病床機能報告制度ついて話していきたいと思います。
「病床機能報告」と書くと難しく聞こえますが、
今、あなたの病院の
患者様が入院する「病床」が
持っている「機能」というのは、
どんな感じか「報告」して
というだけの話です。
この「病床」の「機能」の分け方ですが
もともと、病床の分け方は主に
「一般病床」と「療養病床」に分けられていました。
※実際には精神病棟など5種ありますが便宜上です。
それをもう少し細分化しようということで以下の4つに分けました。
続いて、
「高度急性期」病床
「急性期」病床
「回復期」病床
「慢性期」病床
これら4つの「機能」ですが、
ザックリ言うと、以下の赤枠のように
重症者を看る病床と
そうでない人を看る病床を4段階に分けた感じです。
参照元:鹿児島県ホームページ
https://www.pref.kagoshima.jp/ae01/kenko-fukushi/kenko-iryo/byosyokinohokoku29/top.html
こうして看護師の配置量7:1だけじゃなく、
「病床」の「機能」を分け、
人口も減る超少子高齢化に向けて
「数を調整していきましょう」
という動きが
下図の↓「ワイングラス→ヤクルト型にしていこう!」でした
そして、そのようにヤクルト型にしようと動く前に、
まずは「4つの種類の病床の数を報告して!」
というのが「病床機能報告」の始まりだったという訳なのです。
そしてこの病床機能報告で集まったデータから、
①あれ?この地域にこんなに病床が必要なの?
この病院って、そもそも必要なの?
といったことが浮き彫りになった
→地域で活躍していない病院は統廃合しませんか?
という話と
②病院で無駄に手厚い「社会的入院」を減らして
介護や在宅でも大丈夫な環境を目指す方向性が固まった
という話。
次回はこれらについて
シリーズを分けてお話していきたいと思います。
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