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机上の空論は必要(悪)

マジで関係ない話で申し訳ないんですが、新井(悪)って見ると文字だけで笑ってしまうんですよね。
これも新井が悪いってことになりますか?
(こんなこと書いてしまいましたが、今の新井監督は非常に優秀なリーダーだと思っています。
前に僕が書いた記事に当てはまる理想の、最高のリーダーです。)

今日は机上の空論について考えていきます。


現場を知れという声はごもっとも

僕はフルタイム勤務したことがありませんし、アルバイトも現在の勤務先の1種類しかやったことがありません。
ですが、本部と現場の摩擦というのは今の勤務先にもありまして「現場を知れ」という声には非常に共感できるところがあります。

現場の事情を無視した新サービスのローンチ。
採用と管理が一部分離されたことによるスタッフ品質の低下。
クレーム1件で変わる対応方針。

ここ最近はずっと本部にヘイトが溜まりに溜まっている状況であります。

そしてこれは多くの業種で起きている現象ではないでしょうか。

全く顔を出さずに、ただただ送られてくる本部からの長文お気持ち表明。
業績改善をなぜか求められる(学生)アルバイト。
オブラートに包んでも「くたばれ」くらいの表現にはなってしまいますね。

これをやれば改善するという謎の理論

本部の人間も少なからずは考えて現場に命令しているとは思うんですよ。
「これで業績改善や!」ってな感じで。

現場にとってはだいたいが「机上の空論」で片付けられますね。

それでも、僕は机上の空論は必要なものだと思っています。

自分は(マクロ)経済学専攻の研究室にかれこれ3年所属しました。
経済学の研究は大きく2つに分けることができます。

  • 理論研究:
    だいたいの場合は数理モデルを構築して、
    「この変数(人口数や資本ストックなど)が変わるとあの変数(経済成長率や人口成長率など)に影響を及ぼす。
    だからこの変数を高く(低く)するよう政府は心掛けるべき」
    といった主張を行う研究。
    議論のもと(仮説)になる研究です。

  • 実証研究:
    すでに行われた理論研究における数理モデルの設定や主張がただしいのかを検証する研究。
    議論(仮説検証)を実際に行う研究です。

僕は卒論も修論も理論研究で執筆しました。
最初は「コレはブレイクスルー間違いなしや!」って意気込んでいたのに、書き進めると「これ現実には即していないよなあ」ってなっちゃうんですよ。
自分で自分の研究が机上の空論であることが分かっちゃうんです。

たかが学生の研究だからなのかと思えますが、その研究を行うにあたり学術誌の掲載論文を読んでいるわけで、そうなるとそれら参考文献も机上の空論チックに思えてくるんです。
つまり理論研究の多くは机上の空論に見えてきてしまうことになります。

そんな理論研究をしたからこそ、「机上の空論が議論を起こす」こともまた理解したわけです。

先ほど中身を開けたら机上の空論が出てくる卒論を書いたという話をしましたね。
就活の面接で、その卒論について議論したことがありまして。
その時期に岸田総理が口にした「異次元の子育て」についての議論でした。
政策のヒントに自分の研究がなりえると分かって、「異次元の子育てとして政府は何をすべきか、どうしてその政策で出生率にアプローチできるのか」に対してアンサーして、そこから異次元の子育てについて割と熱めに語らせてもらいました。

自分の話が本当にあっているのかは分かりません。
机上の空論ですからね。
しかしながら、たかが学士の卒論でも、そのくらいの議論はできるんです。
(ちなみに卒論は租税競争理論で出生率を内生化して研究していました)

バカげた話でも、(なぜその学説に至ったのかという経緯は置いておいて)実証研究に移ることができます。
つまり、どんな机上の空論でも検証するための議論を1つ確実に起こせるんですよ。
これが理論研究における最大の特徴だと僕は思うんです。
クソほど意味のない時間になることが分かっていたとしても、必ず議論を起こせるという点で机上の空論は必要(悪)だと主張したわけです。

机上の空論が機能するには

もう読んでいただいている方は話が読めてしまっているかもしれません。
机上の空論は議論を必ず起こせると書きました。
そう、議論とニコイチなんです。

机上の空論に関する議論があって、はじめて机上の空論は機能を持つんです。

経済学においては実証研究を行う際、実際の社会において過去に実現した大量のデータを使って検証を行います。
実験を行う場合もありますが、だいたいはデータな感じがあります。

職場における議論を考えてみましょう。
誰と議論すべきか、それは学説ありきで議論しない人間、つまり現場の人間でしょう。
施策を思いついた人間と、施策がダイレクトに関わる人間とで議論すべきではないでしょうか。

議論するためにはどうすればよいか。
議論できるだけの仲にならないといけませんね。
そして、最初の「現場を知れ」「現場に来い」に帰着するわけです。
意思決定をする前に現場に通達しろってことです。


僕は12月までに100万円貯められることが計算にて判明したため貯蓄計画を4月にスタートさせるつもりです。
しかし、「現場を知れ、無理だろ」という声がどこからか聞こえてきます。
消費計画について、もう1人の僕に聞いてみようと思ったところで今日の記事を終わりにします。

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