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情緒不安定ながらキメる男『仮面ライダーギャレン』

今年は仮面ライダー生誕50周年。

平成にライダーが復活するまで10年以上、休んでいた期間があるとはいえ、主人公以外のライダーも含めると物凄い数になっています。それこそガンダムのモビルスーツばりに。

そこで数多いライダーの中から、私の推しキャラ、仮面ライダーギャレンについて紹介しようと思います。

ギャレンとは。


ギャレンは平成ライダーの五作目、仮面ライダー剣(ブレイド)に出てくるライダーです。
主人公のブレイド(スペード担当)が王道の熱血漢だとすれば、ギャレン(ダイヤ担当)は情緒不安定なメンヘラちゃんです。
この作品、『職業仮面ライダー』という設定がとられていて、このギャレンは主人公にとって会社の先輩にあたる存在です。

ふつう、先輩といえば、大ヒット無限列車の炎柱のように主人公を導き、育てる存在です。ですが、このギャレン、心の弱さを悪いやつにつけこまれ、しばらく主人公の敵にまわっていた時期もあります。炎属性だというのに、情けない。

そんなやつのどこがいいの? クズじゃないか?
そう思う方もいるでしょう。だが、このギャレン、エヴァンゲリオンのシンジくんや、鬼滅の刃の善逸みたく、いわゆる『やるときゃやる男』なのです。

上級アンデッドを初めて倒す。

さて、この仮面ライダー剣、52枚のトランプカードに割り当てられたアンデッドとよばれる怪人たちを封印していく話です。

カードの中でもジャック、クイーン、キングにあたる存在は『上級アンデッド』と呼ばれ、別格の強さを誇っています。また普段は人間としての姿で生活をしており、知能も非常に高い、やっかいな存在です。

劇中に初めて登場した上級アンデッド、ダイヤのカテゴリージャックに属するピーコックアンデッドこと井坂は、組織立った研究や開発をおこない、カリスマ的な存在感を放っていました。見た目もマトリックスの主人公みたく、黒いコートにサングラスで、強キャラ感が半端なかったのです。

さて、このピーコックアンデッドを倒すのは主人公ではなく、ギャレンなのです。
いいように利用されていた因縁や、恋人が殺された怒りもあるのですが、六週ほど引っ張ったあげく、ギャレンがキメてくれます。
「ザヨゴォー!(小夜子)」と恋人の名前を叫びながら、カード三枚の新技を披露し、強敵を撃破するギャレン先輩は最高に頼れる兄貴でシビれました。前半の不甲斐なさにイライラしたことも忘れ「もう、あんたが主人公でいいよ!」と思わず、柏手をうちました。

いっちょまえに弟子なんか作る。

そんな振り幅のでかいギャレンですが、中盤になると落ちつきだし、クラブのライダーを弟子にし、すっかり丸まってしまいます。
ドラマも仮面ライダーカリス(ハート担当のライダー)のミステリアスな出生の謎がキモになり、ギャレンの影が薄くなります。主人公についで強化フォームの『ジャックフォーム』を手に入れてパワーアップするのですが、なんかあまりパッとしません。玩具の売り上げもきっといまいちだったでしょう。

強敵にしか勝てない男。

だが、最終局面においてギャレンの兄貴、やらかしてくれます。

最後に残った上級アンデッド、ダイヤのカテゴリーキングことギラファアンデッドは両手にごつい武器をもち、おまけにバリアまではり、攻撃が一切とおらない難敵で、ライダーたちをおおいに苦しめます。

が、ギャレンにいさんは相打ち覚悟の賭けに出ます。『肉を切らせて骨を断つ作戦』攻撃をもろにくらった後(生身の顔が見えるほどの大怪我。こんなん子どもビビるやん)相手の動きをなんとか封じ、ゼロ距離からの連続射撃によって、強敵ギラファアンデッドを撃破してしまうのです。

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そしてこのときのギャレン、強敵を倒すための新フォームお披露目でもなく、ましてジャックフォームですらなく、飾り気のないノーマルフォームなのです。

最近のライダーでは強敵を倒す時は新しいフォーム(新しい玩具)と決まっているのですが、この時代はまだ玩具会社にたいする気遣いや忖度があまりなかったんでしょうね。
ただのノーマルフォームなのに、工夫の力で強敵を倒す姿に、痺れました。

常識を破壊してくれた。

今までのヒーローものだと、赤はわりとリーダーカラーだったり、熱血や情熱のカラーだったりするのですが、その常識を打ち破ってくれました。
ただ、このライダー、ヘタレだったりするときも目だつのですが、やる気になったときの爆発力がすごいのですね。
憧れます。わたしたちもそうありたいものです。ふだんは役立たずだけど、やるときゃやる男。

でも、上司や先輩からは敬遠されそうですけどね。ふだんから、そこそこでいいから頑張れよと怒られそうです。

ちなみに全仮面ライダー大投票では

さて、全仮面ライダー大投票の中間発表では、私の推すギャレンは11~30位には入ってませんでした。だが、私はまだ10位以内に入ることを期待しています。主役のブレイドが22位だから無理やろ?なんて冷たいことは仰らずに。

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