日記:惰眠特権

昨日は恐ろしく眠かったので早めに就寝してしまった(とはいっても2時くらいなのだけれど)。そもそも昨日は就寝時間が遅かった上に、ポケモンをやりたかったので早めに起きてまず日記を書いてからSwitchを起動して……ということをやっていたので、それなりに活動時間は長かったようにも思う。それにしたって平日とそんなに変わらないはずなのだが、自分はどちらかというと平日よりも休日の方が疲れて眠ってしまうということが多い。それはなんだかもったいないことのように思いつつも、時間を贅沢に使って惰眠を貪ることができるのも休みの日の特権であるので、それを振るうことに躊躇いはない。なんだって眠ることは幸福なのである。



ポケモン新作、めちゃめちゃ面白い……!!

いわゆるオープンワールド風の広大なマップをシームレスに動いていくのだが、これまでのシリーズとは異なるプレイスタイルがかなり新鮮で非常に面白い。自分がオープンワールド系のゲームにあまり触れたことがないというのもあるのだけれど、操作がかなり身体的であるというか、自分がしたいと思ったことをすぐにゲームに反映できる、直感的なスタイルになんだか未来を感じてしまう。

3D酔いしてしまったので少しずつ進めていこう……



『ロード・エルメロイII世の事件簿』を読み終わった……!(以下、ネタバレあるかもしれません)



ちょうどFate/Grand Orderでコラボイベントが復刻開催されており、その追加エピソードがどうやら『事件簿』の内容を踏まえているようだったので、先に原作を読み進めておこうと思った。5巻まで読んでいたのだが、それ以降は買ったもののあとでまとめて読もうと思って積んでしまっていたので、よい機会かと思い読むことにした。


TYPE-MOON作品のスピンアウトは数あれど、この作品は魔術という世界設定に大きく切り込んでいるという特徴があり、そういう設定を読むのが大好きな自分にとっては『事件簿』は興奮が止まらない作品だった。これまで背景として匂わされることがほとんどだった時計塔を本格的に長編の舞台とした作品はおそらくこれが初めてではないかと思う(多分)。その設定が活かされているばかりか、ほかの作品の登場人物も多数顔を覗かせるので、さながらスーパーTYPE-MOON大戦といった様相を呈している。Fate/Grand OrderがFateシリーズの英霊を中心としたお祭りゲーであるのなら、『事件簿』は魔術世界におけるスマブラのような。それでいて、「Fate/stay nightと同一の世界線」と銘打たれているように、ifならぬ正史としての物語が展開されていく。

『事件簿』というタイトルの通り、魔術世界におけるミステリとしてはじまったシリーズだが、しかし作中でも語られるように魔術における事件を解明していくことは困難極まる。「魔術による殺人」というのならそれはもう何でもありになってしまうからだ。だからこそロード・エルメロイII世は、フーダニット(誰が犯人か)やハウダニット(どうやって殺したか)ではなく、ホワイダニット(動機はなにか)を端緒に事件を紐解いていく。そして、動機を軸に構成されるミステリは、自身の願望にどこまでも真摯で忠実な魔術師の間に起こる事件を扱う物語と非常に噛み合っている。魔術師が自らの人生を賭けて引き起こす事件が解決されていく際のカタルシスは、それが魔術という遠い存在を扱った物語だとしても弱まることはない。動機が明らかにされ、目的が阻止される際の愁嘆場には、魔術師の人生が詰まっているからだ。

そして魔術を扱う以上、物語は次第に戦いへと飲み込まれていく。最終譚の『冠位決議』では、最後の犯人との決戦と、探偵役としての推理の進展が同時進行していくのだが、そこにさらに魔術世界における政治的な駆け引きも入り込み、物語としての要素が多量に詰まった凄まじい読み味となっている。魔術という世界設定の説得力を決して損なうことなく、その上でほとんど離れ業のような犯人の目的をドラマチックに描いている構成には、ただただ圧倒されるほかない。この世界に生きる魔術師が背負う宿痾を、克明に描き出している作品だと思う。

続編も楽しみ…………。

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