広告漫画のディレクターってどうやってストーリー構成や提案しているの?

前回の記事にて、広告漫画制作におけるディレクターという役割をご紹介させて頂きました。

実際にディレクターってどうやってストーリー作成や立案をしているのか
クライアント様もクリエイター側も結構気になるポイントだったりします。今回は、ディレクターを経験してきたクリエイターとして、
広告漫画のディレクターがストーリー構成を行う上で
特に押さえておきたい3つのポイントをご紹介します!

広告漫画のストーリー構成の3大ポイント

①掲載媒体への最適化
②主人公はお客様
③とにかく削れ!

①掲載媒体への最適化

広告漫画を導入すると一口に言っても、さまざまな形式があります。
サービス紹介のLPに掲載してマンガLPにするのか、既存の自社HPに貼り付けるのか、
説明会やイベントで冊子配布をするのか、自社のSNS等で連載を行うのか…

媒体によって、読みやすい形式、読まれやすい形式は全く異なります。

依頼や相談の時点で形式が固まっていたり、
スタンダードなA4サイズのマンガのみ制作可能という
漫画制作会社もあれば
打ち合わせを経てで初めて決まる会社もあると思います。

たとえば冊子として配布するのであれば、B6サイズ程度の冊子の場合は読みづらくならないようコマ数やセリフが多く小さくならないように。
マンガLPとして制作するのであれば、スマートフォンでの閲覧に適した縦スクロール形式で制作…

掲載する媒体を考えるだけでもある程度方向性が固まってくるものです。

形式から提案するディレクションの場合は、
それぞれの形式でより効果的に見せることができるよう
コマの配分なども意識してストーリーを作成・提案していくのです。

②主人公はお客様

広告漫画を制作する場合、多くの場合は
「主人公がこういう冒険をするマンガを作りたい!」
「こういう二人のラブストーリーを作りたい!」

…じゃないですよね。

「マンガを読んだ上で、自社のサービスを選んでもらいたい・何か行動を起こしてほしい・考えを変えてほしい」
主にこのような狙いではないでしょうか。

読者がマンガを読んで行動を起こすには、何が必要か。

一つは主人公や登場人物への「憧れ
もう一つは「共感」です。

皆さんもマンガを読んでスポーツを始めたり、
バンドを始めたり、キャンプしてみたり…
そんな経験があると思います。

その時の読者の感情は、
きっと「憧れ」「共感」この二択ではないでしょうか。

広告漫画のストーリーを制作する歳、まずはこの感情をいちばんに読者に持ってもらえるように

・サービスや商品を導入した結果、
実際に読者が憧れる人物像になった主人公
・読者(サービスや商品の導入を検討している顕在層・潜在層)から
共感を得られる主人公

この2パターンいずれかの主人公となるよう、
意識して制作することで
マンガを読んで実際に行動を起こす
(=お問い合わせをする、商品を購入する等…)ことに繋がるマンガ制作が望めるのです。

③とにかく削れ!

ここまで読まれた方の多くは、
なんとなくストーリーの方向性も
見え始めてきた方が多いのではないでしょうか。

「でも…こういうストーリーの方向性だと、
一体何ページぐらいになるんだろう?」
「大体この内容だと〇〇ページかと思いますが、妥当ですか?」

実際にクライアント様からストーリーのイメージを共有頂いた歳に、
一緒に頂くご相談で最も多いのがこれ。

主観ですが、8割方のクライアント様は
想定しているページ数より数ページ多く必要です。(笑)

これは何も自社の受注枚数を増やして得しよう…
なんて思っているわけではなく、
マンガにするにあたって、人物の境遇、悩み、
製品やサービスを導入したことによる心境の変化……

その他にも一番大切なアピールポイントの説明だったり。

箇条書きにしてみたら紙ペラ一枚の内容でも、ストーリー仕立てで盛り込んでいくとなると結構量が多くなってしまうものなのです。

演出で意図的に……などの例外を除き、
ただひたすらにページ内のセリフの量やシーンが多いと
本当に伝えたい内容の印象が薄かったり、
途中で読むのを離脱されてしまうことも。

せっかく広告漫画を作るのに、本当に伝えたいことが
本当に伝えたいターゲットに伝わらなかったらもったいない…!

その一心で、まずはストーリーの草案を頂いたり
大まかな構成を自身で考えたら、
どこが削れるか。どこを省略したほうが効果的か。
ここを考えて構成をし直してご提案させて頂くことがとても多いです。
(逆に、不要な箇所を削ってもっとこういう内容アピールしましょう!
というご提案をさせて頂くことも!)

じゃあ削る時って具体的にどうやってるの?

…というところは、また改めてお伝えできたらなと思います。


本ブログでは、引き続きマンガでビジネス・マーケティングを行うにあたって、わからない点が少しでも払拭できればという思いで更新していければと思います。

広告漫画制作事情が気になる!という方は、ぜひ今後の更新も楽しみにしていただければ幸いです🌷

なお、広告漫画制作会社でのディレクター経験を活かし、現在かけだしのフリーランス漫画家として活動しております。

もし「この記事を読んでよかった!」「広告漫画制作・広告用にイラスト一点だけでもいいから頼みたいなぁ…」

…なんてちょっとでも気になっていただけたら、ひっそりとメッセージだったりサポートだったりいただけたら喜びます。(クリエイターのモチベ)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?