見出し画像

ただ、私はやさしい人になりたかった

昔の私はそれはそれは人に尽くすのが好きな人間だった。
誰かが喜ぶと思うとついついやってしまう。
学生時代からお金も時間もかけて何かをしてあげたい奴だった。
頭は思い切り悪かったが(数学8点とか真剣にやってとってた…)部活の部長やら掛け持ちやら生徒会も先生に頼まれて2年やったり(書記だけど…何故か書記3人くらいいたけど…)

内申だけで推薦取れたんじゃないかというくらいとにかく何かやってたように思う。
我ながら人が良かった気もする。今となっては。
優しい人にならないと不安だった。

好きな人にはとにかくいい顔がしたかったし嫌いな人にも贈り物などをするときは手を抜きたくなかった。
真剣に選んだし反応が悪かったら落ち込んだ。

人に何かするときは手は抜きたくない。
喜んでもらえた分だけ私という印象はいいものになってほしかったから。

逆に少しでもミスをするのが本当に怖かった。
期待はされたくないが幻滅はもっとされたくなかった。

いやまぁ、誰も私が出来る奴とは思ってないんだけど!
わかってるんだけど!自分でハードルあげすぎだと!
特別な人間ではないからそれくらいしか出来なかった。優しいとみんなから思われたかった。
いい人だと好かれたかった。

でも最近の私は優しくない気がする。
嫌な時は嫌だし嫌いな人は嫌いだし大切なものだけは大切にするようになってきた。
年齢を重ねて無理なものは無理だと諦めがついたのかもしれない。

どれだけ優しい人であっても誰かの特別にはなれないし、
いつか見返りを求めるようになってしまったら自分のことも嫌いになるし、
優しくしても大切にしても離れてしまう人は必ずいるから。

それなら自分のために優しく生きていく方がいいなと。



今でも愛されたい気持ちはある。
人の中心にいる人が羨ましかった。
私はずっとあの子になりたかった。

サポートをする奇特な方はいないと思いますがおられたら我が子の将来の貯蓄に回させて頂きます…!!もしくは美味しいものを食べてしまうかもしれません。