藤井風、ブラックメタル説

藤井風さんの信仰について様々な意見が散見されます。
人の信仰は自由なのでそこをとやかく言うのは論外なのですが、信仰対象をハッキリ名言していない事、藤井風さんがその影響を歌詞や言葉という形で表現してる事、信仰対象その物への是非、宗教二世問題……エトセトラ。

藤井風さん本人に「自分は特定の何かを信仰している」という意識があるのかどうなのかで話が変わってくる部分はあるかと思いますが……

受け入れられない人がいるのは納得ですし、正直言えば僕も当初は困惑しました。藤井風さん本人の言葉だと思っていた物が、実は風さんの信仰対象の物だった、というのは少なからず衝撃的でした。

誰の影響も受けていない"言葉"が存在するのか、というのは置いておいて……

ですが、冷静になって考えてみると、藤井風さんの音楽を聴く時のスタンスを、ブラックメタルを聴く時のそれにすればええんやないの？と今は考えてます。

ブラックメタルという音楽、これをあえて一言で言うなら『アンチキリストなアングラヘヴィメタル』な訳ですが……
様々なシーンで多様化が求められる昨今、ブラックメタルはその遥か以前から多様化が進んでいてもはや一枚岩ではありません。

キリスト教しねしね、自然崇拝さいこ〜、ソ連さいこ〜、ネオナチだよ〜、キリスト教すきすき、ペイガニズムしか勝たん、悪魔崇拝するで〜、特に思想とかないで〜……

とは言っても初期のブラックメタルバンドを見ると、強めの思想を持った人が多いのは傾向としてあるかと思われます。

ブラックメタル発祥の地たる北欧の歴史的な経緯もあるので複雑な所だとは思うのですが、僕個人としては教会を燃やしたり神父さんぶん殴ったりするのは、ちょっと共感が難しい所があります。

でもブラックメタルは音楽的には素晴らしくて、歌詞やメンバーの思想の全てには共感できないけど、ただ音楽が好きなので、だから僕は聴くんです。

藤井風さんも同じで、共感できるならすればいいし、できないならそれでいいと思います。
風さんの音楽が素晴らしいのは何も変わりません。

別に風さんの信仰対象もアルバムタイトルとかで調べればすぐ出てきます。言うほどステルス布教な訳ではないと思います。まぁ確かにブラックメタルほど露骨ではないですが……

ただそれだけの話だと思います。