見出し画像

「西洋式バスの入り方」って

先日、ちょっとしたなりゆきで、西洋式お風呂の「正式な」入り方を、ネットで調べたことがありました。今朝、散歩中にそれをふと思い出したので、書いてみようと思います。

海外旅行の達者な方々にとっては、「なにそれ」状態だとは思いますが、生来出不精の(注!デブ症ではない)私は、時々遭遇するビジネスホテルのお風呂でも、確かな自信に基づいて入浴することに確証が持てないまま今まで生きてきました。

ネットで検索にかけてみると、ちょっと古い記事ですが、ある方の丁寧な説明に行き着きました。

それによりますと、その方が以前アメリカに留学した際、世界中から来る留学生向けに、入浴についての、実際のバスタブを用いたレクチャーがあったそうです。そのことが紹介されると読んだ方から、ええー!というコメントが続いていて、それぞれの体験談もあって、私も大変勉強になりました。

そこで一番驚いたのが、西洋式バスタブのお湯の張り方です。お湯は10センチの深さまで入れ、そこにバスソープを投入して、体と頭を洗って、終わったら、タオルで拭く。これで入浴終了。そりゃ早いわ。いえいえ、軽いカルチャーショックです。曰く、お湯が汚れることに慣れること。きれいなお湯で洗い流すことを普通と思うなかれ、ですって。

今年の4月、近くの図書館から「メイドと執事の文化誌、英国家事使用人たちの日常」という本を借りて読みました。その中に、電気や上下水道などが次第に完備されていっても、階上に住む貴族は使用人に地下で沸かしたお湯を運ばせていた、と書かれていました。優雅と言うか、過酷というか。そんな状態では、じゃぶじゃぶと文字通り湯水のようにお湯を流して洗うということは、思いつかないのかもしれません。

留学生レクチャーの入浴方法で、他にも「あれれ」というところがありました。それは「髪の洗い方」です。深さ10センチのお湯の中で、どうやって髪を洗うかと言うと、

まず、両手の親指を耳にあてて耳の穴をふさぎ、人差し指か中指で鼻の穴をふさいで、頭をお湯にざぶんと漬けて左右に振る。以上終わり。なんだか男爵いもをボウルに入れて、泥を落とすのを思い出しました。「芋の子を洗う」ような入浴作法ですね。楽しいかなあ?

その記事のあとには、留学して苦労した方々から、「そうだったんですね」というコメントがいろいろ書かれていました。多くはホームステイ先の保護者からお湯の使い方、時間の長さで叱られた話、あとはシャワーがなくてバスタブだけで困った話。

ある方は、そこの家族が子どもを入浴させている様子を書いていました。それはバスタブに子どもを3人入れて、お湯を10センチくらい張って、バスソープを入れて、バスタブの外から手を入れて子どもを洗っていたそうです。洗い終わったらタオルで拭いておしまい。そして大人はシャワーのみが普通らしい。

またある方は、バスタブとシャワーが離れた場所にある場合の入浴方法について、まずバスタオルを何枚か用意して「バスタブからシャワーまでのバスタオルの道を作っておく」というアイデアが披露されていました。なるほど、入る前の準備が大切なんですね。体が濡れてしまってからだと、床の絨毯がびしょ濡れになってしまうらしい。そして移動してから、思う存分お湯で洗い流してさっぱり感を味わうとか。

そういえば、日本に旅行に来る外国人向けには、「お風呂の入り方」について、旅行業者のアドバイスがあるようです。そこよく知らないのですが。

以前、「正式な」紅茶の入れ方、というのを調べたことがありました。そうしたら、結構いろいろな「流派?」があるらしく、「これ!」というものは無いらしいということがわかりました。その理由として、硬水と軟水の違いや茶葉の種類などによる溶液の濃度の変化がある。接した相手の階級によって、それぞれ常識が異なるなど。

そしてこれが本音だと思いますが「みんな忙しくてそれどころじゃないんだよね、ほとんどの人がティーバッグで飲んでるし、クッキーは買って来るし、それに今はコーヒーのほうが普通だよ」みたいな感じを、全体から勝手に感じた次第です。違うかもですが。。。

まあ、そう思えば、わが日本の日常のお茶の入れ方も、自信を持って「正式」な作法で入れて飲んでるって人、どのくらいいるのでしょうか?我が身を振り返ってみたくなりました。

ここまで読んでくださった方、お付き合いくださって感謝します。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?