大河ドラマ「光る君へ」第七話感想・解説

おはようございます、こんにちは、こんばんは。『源氏物語』研究者の卵、Number.Nです。


劇作家のまひろ

 まひろ、散楽の劇作家デビューです。「おもしろきこと」を意識した、喜劇になっていましたね。
 自分の考えた物語が、散楽として表現されるのは、後年の大作家紫式部にとっての原体験となるのかもしれません(もちろん、史実の紫式部が散楽をはじめとした演劇の劇作家をしたとは思えませんが)。

 散楽では、おもしろいことが求められていましたが、『源氏物語』の中にも喜劇性のある部分があります。
 例えば、光源氏が貴公子の頭中将と、源典侍を取り合う場面があります。源氏や頭中将という若い貴公子が、六十歳を間近に控える源典侍を取り合うというのは、非常に喜劇的です。
 その上、刃傷沙汰になるのですから、非常におもしろい場面と言えるでしょう。

雨夜の品定めのオマージュ


 今回の一番の見どころは打球の場面でしょうか?
 僕は打球についてはあまり詳しくなかったのですが、ドラマや大河ドラマ終わりの打球の解説を観ていると、かなり盛り上がりそうな競技だなと感じました。

 打球は道長側の勝利で終わったようですが、競技後にひと波乱がありました。
 道長たちは小屋に入り着替えをしていたのですが、隣の小屋に雨宿りをするまひろがいました。貴公子たちはまひろの存在に気づかず、どのような女性が良いかについて意見を交わしました。

 これは完全に雨夜の品定めですよね!
 個人的にめちゃくちゃにやけてしまいました笑!

 この場面では、散楽の一員である直秀が盗賊の一味ではないかと、道長が気づいた(かもしれない)様子が描かれていました。
 次回に興味を惹かせる演出が相変わらず秀逸ですね!


花山天皇の時代の終焉へ

 さて、時代の中心についてですが、花山天皇の治世が、終わりを告げようとしています。

 いつ、あのエピソードが起きるのか、そしてどのような演出で花山天皇や道兼を描いてくれるのか。
 おそらく大河ドラマ「光る君へ」のプロローグのクライマックスになるであろう、花山天皇の退位のエピソードが待ち遠しい思いです。

 また、今回は花山天皇や道兼の人間味が感じられる描写が多かったように感じます。
 二人の動向に目が離せませんね。

 それでは、また!

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