見出し画像

大河ドラマ「光る君へ」第五回感想・解説

おはようございます、こんにちは、こんばんは。
『源氏物語』研究者の卵、Number.Nです。

 今週の大河ドラマ「光る君へ」の感想と解説をはじめていきましょう!

紫式部と加持祈祷

 先週の衝撃的な展開から倒れてしまった、まひろ。今週の冒頭は、祈祷の場からです。

 紫式部は『源氏物語』の中で、加持祈祷を描くことが多くありました。

 有名なところであれば、葵巻の葵上の出産の場面でしょうか。六条御息所の生霊が葵の上に取り憑いた際に、加持祈祷を厚く行なった場面です。
 他にも、光源氏が若紫と出会った北山の小柴垣の垣間見ですが、これも病を患った光源氏が北山に加持祈祷をしてもらおうと赴いたことが発端でした。

花山天皇の治世

 今回の話題の中心は、花山天皇の治世についてです。
 花山天皇の治世は短く、評価の難しいところでしょう。道長の父である藤原兼家と兄である道兼の策謀によって退位に追い込まれたというのが最も有名なエピソードですね。今後、しっかりと描かれることでしょう。

 本作品では、花山天皇の政治を青臭く政治に通じていない若人が、旧勢力を排除しようとして、失敗したと描こうとしているのかもしれません。
 既に、兼家をはじめとする、関白、左右大臣が花山天皇排斥へと舵を切った様子が描かれています。

 今後の花山天皇排斥への伏線は既に張り巡らされているようです。
 花山天皇最愛の女性、藤原忯子(本作品では、よしこ)の懐妊が匂わされました。花山天皇に関する出来事は、今後さらに展開していくことでしょう。

道長への「告白」

 第一話に、まひろの母が道兼に殺されるという衝撃的な展開で幕を開けた「光る君へ」ですが、第五話にして早くも、そのことを道長が知ることになりました。

 思いの外早かったなというのが個人的な感想です。
 一方で、まひろの母のエピソードは、彰子に仕えるまでの展開を盛り上げるためのものだと思うので、前半までで解決しないといけません。実際に道兼の人生を考えると、作品の後半には登場しないでしょう。
 なので、この辺りで進展があるというのが普通と言えるのかもしれませんね。

 五節の舞という平安時代らしい出来事を絡めて、物語を流れるように展開している点が、素晴らしいと感じました。
 来週も楽しみですね!

 それでは、また!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?