094:『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(大木毅)
5月9日に合わせたわけではないが、読了。
スターリングラード≒第二次大戦の転機、くらいの見方しかしていなかったが、戦争の在り様や後代の評価まで、示唆に富んだ一冊だった。そもそもスターリングラードよりもはるかに手前の時点で、ドイツ軍は「敗北に向かう勝利(第二章)」を重ねていたというわけね。
自分にとって新鮮だったというか、知っていたはずだが認識していなかったのは開戦当時の両国の状況。片やソ連はスターリンの粛清によって熟練の軍幹部を失い、ドイツはヨーロッパ戦線で圧倒的と思いきや