詩:あめんぼ

あたまに大福が詰まっている
瞼を押し返すあたり
みっちりしてて美味しそうだ
ただ
ここに作るのはいかがなものか
はじめからやり直す義務ができている

涙腺をぬかるませ
青田んぼまでかえす頃
わたしの長靴で蛙がないている
せわしない雨ん坊たちが
輪投げじまんの序列を決めている
まつ毛が少しくすぐったい

砂糖がどこかで焦げている
あずきを鍋に入れ忘れている
火消しでしたら
少しの涙で足りましょう
ええ むろん駆けつけますとも
この輪がうまく入るまで
いましばらく

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