ミディアムポエム/詩:油絵

ばかになった夕陽が
窓のかぎを壊し
漆喰のような油絵の花に
べたべた母印をやる

人が帰ってきた家は
透視されたパンの
六枚に立つうしろめたさ
千の孔ぼこから溢れる血が

重なる絵の具のひっかかりに
はしごをかけて虫を探すが
いま額縁から出ていったのが
そんな気がする

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