詩:ミルキーウェイ

この家に残された哀蚊がそうだし
もやから灰汁が噴きでたり
ぼやが起きれば なお困る
海鳴りをあきなう夜市をひやかし
格子状王族の耳垢そうじ
いっぷんを測るようなため息もあり
半宙に陰をうろつかし

昏ずんでミルキーウェイ
とんでもご座いません 
ふきだまりの等外星
不時着した物乞いの話しなど

ですますイ短調 蜘蛛は防水譜面を
岬にひろげ哀蚊をねぎらい
ひといきにしておくれ献杯するように
鉄の味 あつれきに口びるは濡れ
ああ 魔都へと電車は燃えりゃんせ
爪の先から出口まで
ゆっくりゆっくり突きやんせ

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