詩:人形劇

あっちから来た
皆に笑われて
ぼくらもう迷子の矜持で
さよならしよう

窓に穴をあけて
かおりだまを持って
ためしに左でかいたような
月が浮かんでいた

顔はぽろぽろだし
あたまも悪いから
きみ ほんとうの顔で
ぼくのこと笑うかもしれないし

ざっそうの根っこ
どうせ途中で切れるもの
これじゃあ
ころしたがりなのか
連れたがりなのか分からないよね

優しいもんは
こわいんだって
生きるためなんだって
そう教わりながら 来た

だから盗らないで
ぼくの矜持を
そんな良い顔で
笑わないでください

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