詩/ミディアムポエム:火山ガラス

亜緑素の粉に体はひたり
火山ガラスの目に抱かれるような
今日は方向音痴の夜だ
ミツバチは思い出をさらうより
女王のために口付けする
赤ん坊のような風が
手当たりしだい吹く
南天が風をあやす葉先が燃える
ああ驚いた
火山ガラスの黒目の中で
めしべとおしべがじゃれている

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?