見出し画像

詩:うすみどりのとほうより


散る
 目のうらの 星つぶみたいに
   うすみどりの 影
  それは ぼくの
 まうらから かつて
  アマゾンの ふかみどりの 風が
 さまざまな 息をまとって
 雷雨の あいま や
  がいこつの隙をぬって
 ようやくうみに届いた ころには
   せおった荷物が 重すぎちゃって
     どこまでも沈んでいった なら
 知らなかったな ぼく
   深海で
  ぬるぬるの魚の
  げっぷになっちゃうんだよ ね
 ゆっくりのぼった
  泡 ひとつ
   小ぶりな風を産んだよ ほら
ぷんっ
  と 弾んだろう?
 それは
  白いような 青いような
  ペェジみたいに めくれる
 なみ だ

  そこから また 散る
   ぼくのとこへ 辿りつく まで
     もっと 小ぶり で
    すこしず つ
  なみ風の 着もの や
  しぉっぱい 砂じん まとっ て
 面 影 ぐるりの貝 がら

 いこつの 隙をぬって
 はい気がす と であうころ には
  やっぱり荷もつ おおすぎ
   ちゃって
  コンクリぃト の ひび の
   呻めき
 げっぷ
  みたいだ  ね
 そこからもういちど ちり

 あぁ また
      散っちゃいそう だ
  かつて
    たくさんの かげ
   たくさんの うろつき

 散る
     うすみどりの
 すな粒 みたいに 目のうら の
   かげ また
  ぼく

  幕をおろすよう にも
 見えて
  見て  もう  ほら

 もっと うすい うすみどりに 
    なっ
       クラ がりに ひそむ 
 あまぞん
  砂じょうの  ぼくの目
   すけて  ふくがん  れんず


 まっ くら
   ごきげん いか が
 もやう を
      なさない
   やすみ  じか
           ん

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?