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詩:あまだれ

ねこみたいだね
手話さばきだけ しっている
くびわのない迷よい子
といをつたう あまだれは
ふせいみゃくの おとみたい
そのきまぐれな嗚咽が なんだか
きみがそこで
生きているみたいだった
素焼きのはちに
しみを拡げてる
葉にくからも あまだれて
きまぐれに揺れる 花にくも
今は かげり ちらして

天井のつぎめが
はりがねむし みたいだね
宿主をかえてしまえば
もう
かべに支えがきかないから
じっとりとおもい あまもようが
こうえんをくるんでいる あぁ
赤さびた遊具の
どうぶつのもちぃふを どうも
おもいだせない それは
遠縁の赤んぼみたい
きみのかたちは ぼんやりして
おもいだし に
なんだか抗ってるみたいだ

きみのめがねの
こぉてぃんぐが掠れて
 信  号  だって
 しぃんぉぉ みたいに
好き勝手にじんでしまうから
くびわをなくした
迷よい子は
手話さばきだけは
おぼえることにしたんだって
それで
いろいろ忘れた。
忘れた って拳のかたちだけは
おぼえたんだね
こねこみたいだ

雨がとおり抜ける
骨だけになった傘をもって
すんだ風が とおり抜けるほど
すんだ影 だったね
ぼくらはいつも
生えそろわない 毛なみや
なれないお乳の吸いかた だった
爪先はどこからだったろう
おもいだせない 水たまりへ
ぽた ぽたたれる
 雨 垂れ に 
 ぁあなぇ って
にじむことが
にじんだぶんだけ 
来た道になるんだってさ

ばかだね ぼくらなんだか
しぃんじぁってるみたい 
だよね

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