ミディアムポエム/詩:倍音

白鍵と黒鍵のあいだの溝に
無限の音がある
喉歌のような倍音が
二つあつまり倍々音で
四つで二乗でふくれていく

原っぱの無限の光に
ふれそうになった
誰かの遊牧民の文字に
誰かの声に、手に
何色もの光

宇宙のでき方を
忘れていた
宇宙のできる方角に
薄ぼんやりと
いた。

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