詩:ミディアムポエム:戦場

そこに自画像を描くとすれば
春の陽はたちまちの内に
自らがひび割れるのを見る

鴨の上っ面が静止する
そのみずうみの顔に
鎖のようなひび割れ

鏡が自らであるように
取り乱している春の陽が
私のレンズに収まる時

どことない戦場写真家
本当の戦場を知らないそんな
本当でもないものを知りたくはない


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