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ポルタ―ガイスト②_100日後にZINEをつくる、40日目

ポルターガイストの観了をすっかり忘れていた。

消えた娘を取り戻すためにスティーブとダイアンが助けを求めたのは、心霊研究のために超心理学を研究するレシュ博士。

彼女の語る死後の世界。

死んでから行く所は — 光の国だと言う人もいるわ
強烈だけど きれいな光
その中に入ると 迷いも悩みもなくなるの
入ると永遠に光になるのよ

中には死んだと知らない人も

—生きてるの?

きっと死にたくないのね

死ぬ覚悟ができていないか この世に未練があるのね
だから光の中へ入っていかないの

うろついて…テレビを見たり、友達が大きくなるのを嫉妬したり
そんな霊が悪い事をするのよ

光へ行く途中で道に迷う人もいるから 案内してあげないと

『ポルターガイスト』レシュ博士からロビーへの語りかけ

『人は死後に光になる。この世に未練があるものは光に入らない。』

この強烈で、きれいな光へ迷わず入っていける人ってどんな人だろう。
そもそも死んでも光になるまでは迷ったり悩んだりするっていやだな。

肉体のない状態での悩みって、なんだろう。
肉体が死んでも自我がなくならないなんて、そんな恐ろしいことがあるのか。

わたしは抵抗なく光になんてなりたくない。


レシュ博士が自分の手には負えないと判断し、助っ人に連れてきたのは数々の家の浄化を行ってきた霊媒師のタンジーナ。

彼女も語る。

死はありません
意識の異なる世界へ転移するだけです
キャロル・アンは彼らと違って現世につながる霊界での生命ある存在です

彼らは その違いに ひかれてるのです
あの子の生命力は非常に強い
光輝いています

その光が人生を 愛と家庭の記憶を呼び起こし ――
彼らが必死に求めて得られぬ 現世の喜びを映し出すのです

そんな彼女に夢中で ――
彼らを迎える本来の光から 気をそらされているのです

霊媒師タンジーナの語り

「死」は「ない」?
肉体が消失し意識が霊界へ移行することは、死ではなく「転移」。
またややこしい話が出てきた。

そもそもタンジーナが「人生=愛と家庭」と捉えているところがとても興味深い。まあ、時代もあるだろうけど、今ならどういうんだろう?

人はモノを所有できなくなくなると、金ではなく「愛」を求めてさ迷うのか。しかし結局、自分の中に「相手への信頼」がなければ、愛を受けとることもできない。

タンジーナの語る亡霊は、私の中の(チェンソーマンの)デンジそのもの。


この平凡な一家の住んでいた家は、地中にぎっしり埋まっていた死者たちによってのみ込まれてしまう。

死者たちが本当に求めていた「愛」は、のみこんだ家にあったのだろうか。
死者たちはその「愛」をどのように扱いたいんだろう。

ポルターガイストで描かれた死生観についてもっとしつこく考えたい自分がいるけど、まだ言語化できずにいる。

いずれまた。


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