¥9,000,000 相当の仕事をする GitHub Copilot の導入を正式に決定しました
こんにちは、ファンズでエンジニアをしている背番号8です!
この度、日々の業務における GitHub Copilot の利用を推進しまして、正式に導入することが決定したのでその経緯をレポートしていきたいと思います。
GitHub Copilot is 何?
ご存知の通り…?
GitHubが提供するAIによるコード補完機能サービスです。コードを入力したり、自然言語を記述することでAIの提案を受けることができ、開発生産性の向上のメリットを享受できるというものです。
導入の背景
Funds も今後、機能拡充の予定を控えているなかで、開発デリバリーを高速化できればその分、顧客への価値提供を早めることができます。
Copilot の AIによるコード補完のサポートを受けることで、より効率的に開発ができるようになることを主たる目的として、導入に至りました。
制約事項
個人・機密情報がAIの学習に使われてしまうことはセキュリティ上のリスクです。
このリスクを解決するため入力コードやプロンプトが学習に使われることがないよう、GitHub Copilot for Business を利用することとしています。
加えて、ライセンス侵害や脆弱性を含むコードの提案といったリスクを解決するため Suggestions matching public code の設定を Block にすることとしています。
検証ハイライト
さすがにいきなり導入というわけにもいかず、 GitHub Copilot が導入するに値するモノなのか検証および、効果測定を行ったので振り返っていきます。
検証概要
■検証期間: 3ヶ月
■検証参加者: 10名
■検証方法: 検証参加者は日々の業務で GitHub Copilot を利用する
■評価方法: 参加者にアンケートを取り、一定の生産性向上が認められたか査定する
アンケート項目
いくつかあるアンケート項目の中、導入するかどうか判断するうえでポイントになりそうな問を抜粋したものが以下です。
検証中の様子
検証終了 → アンケート収集
Q. GitHub Copilotを使用することでより生産的になったか?
Q. GitHub Copilotを使用することでより早くタスクを完了できるようになったか?
Q. GitHub Copilotを使用することで検索にかかる時間が短縮された。
Q. GitHub Copilotを使用すると繰り返し作業に費やす精神的な負担が軽減された。
Q. 1日あたり、GitHub Copilotを使用することでおおよそどれくらいの時間を節約できましたか?
¥9,000,000 相当の削減効果
モデルケースとして以下のプログラマが1日あたり 1.05 時間削減できた場合に時給換算で年間いくら分 GitHub Copilot が仕事をしたのか計算してみることにしました。
モデルケース
■勤務地: 日本
■稼働時間: 1日あたり8時間
■休日: 133日 = 土日(104日) + 祝日(16日) + 有給休暇(10日) + 特別休暇(3日)
■年収: 700万円(弊社転職ドラフトの平均定時年収から)
年間での削減コストを時給換算してみた
このモデルの年間の総労働時間は
1856時間 = 232(稼働日数: 365日 - 133日) × 8(1日あたりの稼働時間)
と計算できるのでこの結果で年収を割ると時給は
3771円(時給)≈ 700万円 / 1856時間
GitHub Copilot を利用して1日あたり1.05時間削減できると仮定しているので、年間で削減出来るコストは
918,372円 ≈ 243.6時間(年間で削減される時間: 1.05時間 × 232日)× 3771円
となることがわかります。
GitHub Copilot for Business は月々$19かかるのでその分を差しいたとしても。年間コストは以下のようになります(ドル円レートを¥150とする)。
884,172円 = 918,372円 - ($19 × 150円 × 12ヶ月)
さらに、参加者10名分を掛け算すると、884,1720円、つまり年間約900万円分の仕事を Copilot がしてくれるという算段がたつわけです。
そう、Copilot の利用は会社のお財布にも嬉しい効果があるのです(言いたかっただけ)。
当社としての評価と方針
冒頭で述べた通り、GitHub Copilot の利用により作業効率および開発体験の向上が認められたので正式に導入する運びとなりました。
さらに、朗報ですが、今後新たに入社いただく方にはもれなくデフォルトで Copilot を付与する方針となりました。
もう一度言います!入社していただければデフォで GitHub Copilot を利用いただけます!
個人の所感
個人的な所感としては、AIが提案してくれたコードがそのまま使えるというシーンは少ないなあ、というのが正直なところで、コードの品質を保つには提案されたコードを採用するか否かを判断したり、適切な形に修正したりするといった作業が必要になります(たまにドンピシャな正解を出してくれるときがあって声が出るときもありますが笑)。
だとしても、明らかにコーディングの速度は上がったと感じますしゼロベースでコードを書かなくて済むことは脳内CPUを消費コストを抑えてくれるので開発体験を良い方向に持って行ってくれているなと感じています。
参考にした記事
今回の取り組みの大部分が以下のZOZOさんの記事を参考にしたものになっています。
導入における課題点とその解決策から費用対効果のレポートまで詳細にまとられており大変参考になりました。ありがとうございました。
終わりに
GitHub Copilot を導入し、開発効率の改善を観測できました。
Copilot Chat、gpt-4 を搭載した Copilot X 等々、リストしきれないくらいの機能追加が今後も控えています。
開発体験も今以上にガラリと変わっていくのでしょうね…。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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