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一枚の服で救われるからまだ大丈夫

数ヶ月ほど前からいろいろと災難に遭って、それが音楽を聴いたり男の人とデートをして紛れるレベルのものから都落ちを考えるレベルになり、理不尽すぎて真剣に考えれば考えるほど気分が落ち込み、自暴自棄になっていた。

“もう生きるのめんどうだなあ”

17歳の女の子が呟くならまだしも、そんなことを呟いたところで周りの人が離れていくだけの立場にも、うなだれたりした。

でも、なんだかふと、ああ、まだ生きてみようと思った。ここで終わらせるには勿体無い。

シャワーを浴びて、いつもより丁寧にお化粧をして、二子玉川で美しく見えそうなワンピースを買った。

幸せの象徴のような街で上を向いて歩くことの出来る自分の心と、少しずつこの街に似合う顔になっていることを誇らしく思いながら。

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