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素敵な本に出会いたい

『悲しみの秘儀』(若松英輔)という本を読んだ。素敵な本だった。これは大切な人を失う悲しみについて書かれた本である。私はまだ大切な人を失い身が千切れるほど苦しんだ経験はないため、真の意味での理解はできてはいないと思うけれど、美しい本だと思った。俵万智さんが書評でずっとそばに置いておきたい本だと書かれていたが、本当にそうだなと思った。

私はこれまであまり本を読まなかったけど、去年から本を読み始めた。去年は色々大変なことが多かったので、一人で考えたり本を読んで知らない世界を知りたくなったのだ。本を読むと、現実世界での嫌なことを忘れたり、励まされたり、たくさん本に助けられた。上手な本の選び方がわからなかった私はあまり好きではなかった本も買ったりしてしまったけれど、それも経験の一つであったと思う。

上手い本の選び方はまだ模索中だけれど、個人的に当たりが多いなと思ったのは直感で買うことだった。好きな本屋さんで、タイトルと本の見た目(装丁と言うらしい)で、直感的にいいなと思ったものを購入してみた。そうすると、結構好きな本に出会えたりした。『悲しみの秘儀』もそうだった。検索していただけたらわかると思うのだが、表紙の刺繍の写真が本当に美しい。タイトルにも惹かれたので購入したが、素敵な本だった。(ちなみに好きな本屋さんはほんのセレクトショップ?と言うのか、選りすぐりの本が置かれている本屋だった。私はおそらく好みが似ていたから直感で選んでもうまくハマる確率が上がったのかもしれないなとも思っている。)

良い本の選び方とはどのように選んだらいいのか、と考えた時、私は今までは本のレビューを読んで買うかどうかを決めることが多かった。多くの人が良いと思う本が良い本だと思っていた。けれど、装丁で買うのもまた楽しい買い方ではないかなと思った。見た目は、本にとってとても大切で、買うかどうか、手に取られるかどうかは内容ではなくまずはタイトルと表紙だ。良い本は、きっと良い出版者に、この本の良さを多くの人にわかってもらえるにはどうしたら良いか、と考えられて、ベストだと思われる魅力的な表紙とタイトルにされているに違いない。見た目だけで購入を決めるのはあまりにも適当かな、と思ったけれど、その買い方はある意味出版社を信じている行為なのかもしれないと思った。

なんて、本を大して読まない私が最近思ったことを書いてみた。素敵な本があればぜひ教えてください、とても喜びます。

最後に少し本を紹介します。

・「いのちをよびさますもの』(稲葉俊郎、アノニマ・スタジオ)

まだ途中までしか読めていないけどとても素敵な本です。芸術と医療の心得は同じである、との記述が印象的でした。また読み進めたらnoteに書きたいと思います。

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