チェス
世の中には2種類の人間がいる。
チェスが分かる人と、分からない人だ。
よくそういう言い方ありますよね。
努力した人としなかった人、みたいな。
そんな分けなくていいのに。
あと、〜知らないって人生半分損してる、みたいな。
え、アボカド食べたことないの?みたいな。
そんな損得勘定ばっかりじゃなくてもいいのに。
チェスは元々古代インドのチャトランガというゲームが祖先らしい。
それがヨーロッパの方に伝播してチェスになった。
東に行くとそれが将棋になったという。
確かに共通する要素が多いし、兄弟のようなゲームと言える。
将棋をやったことがある人は、チェスをやったことがある人よりも多いだろう。
お互いの駒を進めていって、王・キングを追い詰めれば勝ちだ。
戦争のシミュレーションのようなゲームだ。
それぞれの駒にユニークな役割がある。
チェスと将棋は似ている駒が多い。
簡単に比較してみよう。
ポーン(歩)
ルーク(飛)
ナイト(桂馬)
ビショップ(角)
クイーン(飛・角)
キング(王)
香車、銀、金と同じ動きをする駒はない。
逆に、クイーンは将棋でいうと反則か、というぐらいの動きをするし、将棋にはない。
ルール上大きな違いは二つあるだろう。
一つは、相手の駒を取ったあとそれを再利用できるかどうか。
もう一つは敵陣に入ると強くなる成駒があるかどうか。
(厳密にはチェスにもプロモーションというルールがある)
これらの共通点や相違点には、それぞれの文化が反映されていそうで、想像してみると面白い。
チェスが面白いところは、競技人口の多様性だろう。
将棋を指せても、大体は日本の人としか勝負できない。
これがチェスになると、ヨーロッパの人、インドの人を始め、世界中の人とすぐさまプレイができる。
また、世界共通のレートがあって、その点数を見ればその人がどれぐらい強いか一目で分かる。
もし言葉が通じなくても、アイコンタクトでも試合が始められるだろう。
こんな面白いスキル、身に付けておかないなんて人生半分s
またチェスのよさと言えば、かっこよさもあると思う。
もちろん将棋や囲碁もかっこいい。
ただチェスは、立体だったりカラフルだったりする。
一度は動かしてみたい、という思いがある人も実はいるのではないか。
ハリー・ポッターを読んだ人なら全員そう思っていると思う。
文化、年齢、性別、学歴、経済力など何も関係なく、チェスが強ければ相手を打ちのめすことができる。
今から人生の勝ち組になることは難しくても、東大生やグーグラーにチェスでなら勝つことはあると思う。
努力しがいがあるだろう。
そしてチェスの大会に出たりすると、すごくオーラのある選手たちがいたりする。
chess.comというアプリで簡単に始められるし、上野にはチェスセンターがあったり、各地にチェスクラブというものがあったりする。
ハマるかもしれないし、ハマらないかもしれない。
だけど、一度チェスのルールを覚えてしまって、異国でたまたま出会った人がチェスを指せれば、もしかすると生涯忘れられない楽しい思い出ができるかもしれない。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?