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いつもそれは突然に。

【短編】電車小説 「いつもそれは突然に。」

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外気温は最高28℃

それに加え、、マスクのせいか顔の油が浮き出るようなジメジメとした蒸し暑さ。

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平日の昼間、東京アラートもお構いなく電車内の座席はほぼ埋まっている、、ベビーカーの上ももちろん。

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私はというと
足首をコリコリ右→左←前↑後↓
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる。

昨日の引越し作業の疲れもあって足が異様に重い。洋服のまま海に飛び込み砂浜に戻ろうとした時、、と言えば分かりやすいか。

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あぁ数ヶ月ぶりのお出かけなのにコンディションはMAX最悪だ、、、

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プシューーーー

ドアが開く

「石川町、、石川町です。」


フワーッ

🌸🌺🌹🌸🌺🌹🌺🌸🌹🌺🌹🌸🌺🌸

突如目の前に赤ピンク桃色お花たちが満開に咲いた。

昔よく噛んでいたバブリシャスのガムのようにいつまでも口の中に残していたくて、、でもただ甘いだけじゃない、ローズのような気品さも兼ね揃えてる。

あーーこの香りはきっとあの柔軟剤の仕業だ。

服が重くて動けず砂浜でただ立ち尽くすしかなかった私の背中に突如天使の羽が生えたように軽くなった。

まだまだ歩ける。

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いつだってどんな時にでも転機が転がっていて、それはふとした時に現れるものだ。

ジメジメ蒸し暑くコンディション最悪な状況にいる油汗の男でも目の前の扉が開いた時、その一瞬で魔法にかかり天使になれることもある。

ヘトヘトで倒れそうでも必死に歩き続けていたからそのご褒美に与えられたのだろうか?

でも扉は自分で開けたのではなく自然に開いた。

そういう時だってあるってことだ。

そう、いつもそれは突然に。

                   END

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西野亮廣さんのvoicy記事👇

https://voicy.jp/channel/941/79733

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