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境界線

【短編】 電車小説 「境界線」

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ホーム柵の前から車内に向けて
手を振る1人の男子学生

電車側からは生えているかのように伸びる数本の腕たち、、まるでイソギンチャク。

クイクイっと上下に動き手招きしていたり

中の指が一本だけ上を向いていたり

その様子は様々だ。

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ホーム柵側から手を振る彼はというと、、

今度は身体をクネクネねじらせ踊り
仲間イソギンチャク完成

シワくちゃなおじいちゃんのような笑顔で仲間イソギンチャクへと応対している。

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「ドアが閉まりやぁーす、危ないので手を出さないでくださぁ〜い。」

車掌さんから注意喚起。

それでも引っ込まないイソギンチャク

「危ないので手を出さないでぇ‼︎」

ようやく引っ込んだ。

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プシュー、、バタン、、ガタンガタン、、

ドアが閉まりゆっくりと過ぎ去る赤い電車

電車の横を見たこともないステップで追走していく仲間イソギンチャク

電車はどんどんと遠ざかる。

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立ち尽くす彼

そしてなぜだろう??

彼の顔から一瞬でシワは消え

ひとつ、大きなタメ息をついた

疲れた身体を休ませるようにホームのベンチに腰掛け

深くうつむいた。

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常に笑顔で
"楽しませなきゃいけない自分"と"本当の自分"

そこには
違和感があるんだろう。
葛藤があるんだろう。
疲れているんだろう。
やめたいと思っているんだろう。

彼にとって

電車の内と外

そこがひとつの境界線。

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~追記~ そんな彼らのような人たちへ

今日もお疲れ様。
どんな姿のあなたでもただただ受け止めてくれる本当の仲間は見つかるよ。
そしていまのあなたは確実に誰かを幸せにしているし最後それはあなたの元に帰ってくるから心配しないで大丈夫。
そして誰にだってそういった境界線は存在しているしそんな自分を嫌にならないで、君はひとりじゃない。

                   END

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西野亮廣さんのvoicy記事👇

https://voicy.jp/channel/941/79733

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