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人工知能はまだ赤ちゃん

GPU界を牛耳るNVIDIAの決算が出た。
昨日(2024-08-29)のアメリカ市場の取り引きが終わった後に発表があった。株価が動くのはこれからだ。

「GPUを人工知能に使ってみよう」ってなってからそろそろ10年ぐらいになるんだろうか?
それまでもゲーミングPC用のガジェットだったGPUのメーカーにNVIDIAって会社があるのは知られていたと思う。
俺も知っていた。ノートパソコンのIntelの下にシールが貼ってあったから。「ヌンヴィディア」と読んでいた。
もちろん「アムダ」は「ラデオン」だ。

https://www.amd.com/ja/products/graphics/desktops/radeon.html

それがいつのまにか人工知能(AI)の頭脳になった。
「ディープラーニング」が出てきたからだ。

ディープラーニングもけっこう早いうちに情報を掴んでいた。
ネットの記事に白黒写真をカラー化できる画期的な技術として紹介されていた。
出始めだったから記事では「ディープネットワーク」となっている。
これを読んだときは勝手にインターネット(←「ネットワーク」の部分)の奥深く(←「ディープ」の部分)から集めたデータを真似して色付けをやってくれるんだろうと勝手に解釈していた。

この頃は電機メーカーで働いていた。ビル設備の制御システムが担当で、その界隈でも昔からAIのアイディアは浮かんでは消えしていた。
エキスパート、ファジー、ニューラルネットなどなどな(こう考えるとけっこう昔からいろいろ知ってるだけは知っている)。
実際に採用された技術もある。と言っても「なんとなくいい感じ」ぐらいの効果だったと思う。

その様子が機械学習の頃から変わり始めた。
見るからにすごくなった。視覚に訴える機能だから。
犬とモップを見分けられるのには驚いた。

さて、時は流れ…(めんどうになったわけじゃな…)。

最近は学習の元ネタをどうやって手に入れるかが課題になっているようだ。
目的は嘘つき(ハルシネーション)の矯正…なんだけど、こう書いてしまうとAIがかわいそうなのかもしれない。

「生成AI」は名前の通り聞かれたことに対する答えの「生成」を使命として与えられている。別に正しいことを教えるために作られていない。
元々「応答AI」になろうなんてしていないのに嘘つき呼ばわりなんて…(「生成AI」って騒がれ出した時、なんで「生成」なんだろうと思っていた)。

ただいつまでも『日本一のホラ吹き男』のままでは許してもらえず、「ちゃんとしなさい」と叱られるようになった。

同時に「ほんとうのことを知りたきゃ金を払いな」と世知辛いことも言われるようになった。

検索機能に特徴のあるPerplexityはこれで凝りて大手のパブリッシャーに金を払うことにしたようだ。

https://www.perplexity.ai/ja/hub/blog/introducing-the-perplexity-publishers-program

OpenAIは狡辛く真似をした。

こうして見てみるとサム・アルトマンは大樹の影に寄るのがうまい。いつまでも青いマーク・ザッカーバーグとは対象的だ。

https://newspicks.com/news/10445741/?ref=user_9456547

話を戻すと「AI安全性確保」と「データ経済圏」は管理する側から見た時、ある意味、相反関係にある。
せっかくハルシネーションを修正するよう「RAG」や「AIエージェント」といった技術が出てきてもデータを囲い込まれたらうまくいかない。

https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2408/23/news075.html

エンドユーザーの立場からするとパブリッシャーは気前よくデータを提供してほしい。

異論を唱えるならデータ経済圏の検討において積極的な姿勢を示すべきだ。
待ってないで自分たちから「国際データガバナンスアドバイザリー委員会」に参加表明すればいい。

と、言いたい放題言ったので気が済んだ。

さて(なにが「さて」だ…)興味深いのはカナダのCohereだ。地政学的な立ち位置をどう生かすんだろう?

カナダのイノベーション科学経済開発省は半導体産業において北米サプライチェーンの「北東回廊」を構築すると言っている(『銀河英雄伝説』みたいでかっこいい)。
AIも同じ路線を踏襲するんだろうか?

で…近場のG7では…

「事前学習で合計2兆トークンの日本語と英語のテキストデータを学習」させた効果は…感じられない…


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