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デイサービスのコロナ特例「介護保険最新情報のVol.842」を使いこなす!【withコロナ時代の介護経営】
デイサービスセンターに関してはこれまで、新型コロナウイルスの影響に配慮した特例がいくつか出ています。「電話対応」「訪問対応」などはすでに皆さんもご存知ですよね。
6月1日に新たに、介護報酬の算定ルールについて情報が発信されました。同日の6月1日から運用が開始されました。
全ての通所介護、地域密着型通所介護、認知症対応型通所介護の事業所が対象で、4回を上限として、毎月一定の回数に限って、実際にサービスを提供した時間の報酬より2区分上位の報酬を算定できるとなっています。
詳しくは介護保険最新情報Vol.842を見てみてください。
「使いづらい」という声が続出!?
ただ、これが発表された直後から「サービスが変わらないのに費用を上げてくれとは言いづらい」「利用者の前にまずケアマネを説得できる自信がない」という声が続出しました。
また「区分支給限度額に近い方は、もらえないのでは」「利用者ごとに金額が変わるとしたら、不公平ではないか」という声もありました。確かに「訪問対応」「電話対応」にトライしたときに、利用者やケアマネから「電話をもらうだけで、そんなに費用は払えない」と行った声が多かったのは事実です。それで算定を諦めた施設も少なくありません。
報酬を計算してみよう!
しかしちょっと待って!
あきらめる前に計算してみよう。サービス利用時間が「5時間以上6時間未満」より上の枠組みであれば、「サービス提供回数を3で除した数(端数は切上げ)と4回を比較し、少ない方の数について2区分上位の報酬区分を算定可能」となっています。
仮に、皆さんの施設の利用者全員が要介護1だったとします。利用時間が「7時間以上8時間未満(648単位)」とします。2区分上ですから「9時間以上10時間未満(709単位)」となります。差は61単位です。
利用契約者が80人いて、平均すると週2回(月8回)利用していたとしましょう。すると以下のような計算になります。
◯8回÷3=2.66回 → 切り上げで3回 ◯3回☓80人☓61単位=14,640単位 ◯1単位=10円で月間146,400円の加算
パートさん1人分くらいの報酬となります。しかも、利用者1人あたりにすると1割負担なら61単位☓3☓=183円の負担増。
やれそうな気がしませんか? これだったら「トライしない」という選択肢はないですよね。
どうやって算定しよう?ケアマネ、利用者への説明は?
利用者、ケアマネから「サービスが変わらないのに費用が増えるなんて!」という声が出るのを予防すれば良いわけです。しっかりと費用をいただける仕組みをつくって、自信を持って算定しましょう。
ステップ1)表を作成する
まずは、エクセルなどでリストを作成して、それぞれの負担がどれくらい増えるのかを確認しましょう。面倒な作業ですが、事務的にやっちゃいましょう。いくつかの時間帯が混じっている場合には注意が必要ですね。
こちらの「vol.842」で出された表を見るとA群、B群とありますので、どちらに当てはまるかを確認して進めましょう。
ステップ2)費用分のサービスを検討する
サービスといっても、あまり手間を増やすことはできませんし、それによってコストがかかったら意味がありません。もし何もなければ「感染対策費」という名目で、実際にいま行っている感染予防のための取り組みやコストがかかることを列挙するのが良いと思います。それさえあれば「費用をいただく理由」を説明できます。
ステップ3)利用者に説明する
説明する際には、口頭説明、文章説明の2つをしっかりと行いましょう。説明するポイントは3つです。①厚労省から発表された特例であること(施設独自の加算ではない)②コストをいただくことによって実施する事項(感染対策で実施していることとそれに対する手間・負担)③個別にいただく費用(ステップ1で算出した個別費用)を、口頭と文章でダブルで説明するのです。その上で「同意書」をいただくのが良いと思います。
ステップ4)ケアマネに説明する
ケアマネにもFAXなどで、この報酬を算定する旨を通知し、利用契約がある居宅には、個別に電話で説明し、想定される単位を伝えましょう。また、利用者にどのように説明するかも含めて話しましょう。利用者ごとに「もらう」「もらわない」ということがあると、前述のように不公平につながるので、いただくのであればそれ相応に覚悟を持ってやるしかないと思います。
ちなみにこの仕組みは、現時点では終期(いつ終わるか)を決めていないそうです。1度算定できれば、来月、再来月も続けていくことができます。管理者、相談員、介護職員で連携して準備しましょう。
さらに詳しい方法は「コンサルティング付き交流&勉強会 介護経営オンラインカレッジ」でサポートしておりますので、ご確認ください。
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