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デイサービスがコロナ不況を克服して稼働率を上げるためには【withコロナ時代の介護経営】

デイサービスコロナ不況対策③

前回までは、コロナ禍による影響とその対策を4ステップでお伝えしてきました。今回はステップ4の「稼働率アップ」の方法を考えてみたいと思います。

この時期にデイサービスの客数を増やして大丈夫?

さて、この時期にデイサービスが「ぜひご利用ください」「たくさんのお客様を受け入れています」というは、あまり聞こえのよいものではありません。「積極的に“3密”をつくる」ということを意味しますから。地域のケアマネや利用者の家族がそれを知ったら、心穏やかではありませんよね。

まず大事なことは「なぜ運営するのか」「どうしてたくさんのお客様をお迎えするのか」の運営方針をしっかりと利用者、家族、そして地域のケアマネらに伝えることだと思います。

クライアントには「デイサービスに通うリスク」と「デイサービスをお休みするリスク」をしっかりと伝えましょうとアドバイスしています。休めばどうしても、運動機会は減少しますし、他者とのコミュニケーション機会もなくなります。また、在宅でしっかりと食事が準備できない方は、栄養低下のリスクもあります。そうしたリスクを「通うリスク(デイサービスに来て人と接することで生じる感染リスク」と一緒に伝えましょうと助言しているんです。

片方のリスクばかりを強調して、もう片方を伝えないのではバランスがよくありませんからね。何でもメリットがあれば、デメリットがあります。

コロナリスクを踏まえた適正人数は何人か?

そしてもう一つ大事なことは「ビジネスモデルをアップデートする」ことなんです。コロナの影響を最小化するために、事業所内のゾーニング、レイアウトを変えることはできないか。「利用者数」「利用時間」「1日の過ごし方」「スタッフ人数」「スタッフオペレーション」をどうすればベストかと、ゼロベースで考えてみるのです。

特に大事なのは「適正利用人数」だと思います。今まで皆さんは「1人あたり食堂兼機能訓練室3㎡」の設備基準にそって適正人数を考えていたと思うのですが、いまは”3密”をつくらないように利用者を受け入れる方がよいですよね。

私がクライアントにアドバイスしているのは「1人4~6㎡」を目安にした利用者数です。これくらいであれば何とか、日中はソーシャルディスタンスを保ちながらサービス提供できます。

特にリスクが大きいのは「食事」の時間ですね。ほかの時間帯はマスクをしていても、さすがに食事の時間だけはマスクを外さざるをえませんよね。食事の際に、比較的ゆったりと座れるように「適正人数」を再設定していただきたいのです。

ビジネスモデルをアップデートしよう!

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そして、その人数に合わせて「ビジネスモデル」を組み替えます。ビジネスモデルとは、単に「収支構造」を意味するものではありません。「理想的な顧客像」から「中心となるサービス(武器)」までを再構築するのです。この作業が最も大変ですが、ここを怠るとその後がうまくいきません。

あるデイサービスセンターでは、1日7時間以上の利用が主でしたが、稼働率が高くなるとギュウギュウに利用者をつめこむ形になってしまうので、1日3時間サービスと4時間サービスの組み合わせで、2回転にするように内容を組み替えています。売上は下がりますが、少ない人数でまわすことができますから、計算上は収支があうようになるそうです。半日でバイタルチェック、入浴、機能訓練、ランチをすべて入れようとしていますから、かなり大変だと思うのですが、チャレンジするそうです。

繰り返しになりますが「1日の過ごし方」「適正人数」から「適正スタッフ数(配置・シフト)」を割り出し「収支構造」を再設定します。「理想的な顧客像」と「中心となるサービス(武器)」を再構築します。コンセプトをリメイクするのです。それができたら、第二波、第三波がきても怖くありません。

しかし、この作業はどうしても時間がかかります。
同時進行で、すぐに成果がでる方法が欲しいですね。
次号で目先の(短期的な)稼働率アップの方法をお伝えします。

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