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確かな想いを伝えるために



相手に通じる話をするためには論点決めて話す。

・心から話したい内容かどうか
・決められた時間にあったものか
・相手の要望に叶ったものか

絞りに絞って言いたいことを決める。



根拠を決めることで相手とわかり合える。


伝えたい内容を用意するときには全てを明確する。
素晴らしいと思ったのなら主語を省かず
「誰がどんな理由でそう思ったのか」
「具体的にどんな行動にそう感じたのか」など。
日本人が省きがちな主語もそうだが、発言の理由や根拠を具対的かつ明確にする。



発言以前にメディア力が重要


例えばビールを買いに行くとして、ビール売り場に行った時、売り場に行ってその中からラベルや原材料を見て決める人はいるだろうか。
おそらくほとんどの人が「CMのイメージ」もしくは「いつも飲んでるから」という理由で、買いたいものは既に大方決まっているのではないだろうか。
お菓子売り場に行ったときも種類はたくさんあるが「チョコ系」だとしたら○○がいい…などと買いたいものは大体決まっているのではないだろうか。

人はメディアから影響を受け行動を決めている。
今の世の中は情報が多く氾濫していて、常に情報を浴びせられている。
現代人の持久力のなさに寄るところも大きいが、そんな中で一つ一つ、どれが良いものなのか、選ぶための時間を割くほど現代人に余裕はない。
要は、選ぶ前までに耳に入ってきた「どこかからの有力情報」だけで、無意識に選択肢を狭めてしまっているのだ。
よってどれだけアピールしても(外装が良くても)中身が良くとも(味が優れていても)それだけでは選ばれる可能性は低いままということになる。



正論だからといって相手に通じるわけではない


相手に対し正論を言うとき、自分の目線は相手より高くなってる。
それは相手にとって見下される行為。だから素直に聞けるはずがない。
関係を作り上げる前(メディア力がない状態)に上から目線でモノを言っても伝わらない。

考えるべきは、発言の前に
自分は相手にとってどれだけメディア力(共感を持ってもらえる力)があるのか」を正しく認識することだ。

メディア力を高めるには、自分を相手に理解してもらう必要があるが、自慢たらしく自己紹介するのはイメージが悪くなる。


大事なのは…

① 相手の発言に対する反応で自己をアピールすること。
(人の発信には100%心の込めたリアクションを返す。)

② 頼まれたこと、聞かれたことに誠実に対応する。

③ 他人を自慢する。
(他人を褒めることで、自己の人となりをアピールできる。)

こう言った日々の努力によって作り上げられた関係性の中、感情でもって意思が伝わり共感してもらえるようになる。


まずは日頃から相手に共感することが大事。
方法として、外から見た自分を知り、相手の気持ちを思い、自分と相手の関係性を考え抜く。




言葉が通じないのは通じるだけの信頼関係がないから

言葉は信頼関係の中ではじめて意味を持つ。
メディア力とは人との信頼の体系。

営業先へ名刺を出して信頼を勝ち得ることができるのは会社内の縦横の関係のおかげ。
大切なのは人とのつながりをアピールすること。

ここで「私はそんな立派な人脈は持っていない」と思う人もいるかもしれないが、そんなものなくとも人との繋がりをアピールする方法はある。

以下の3点を含めることで人とのつながりと自己の将来性をアピールすることができる。

1. 時間のつながりを語る
(過去→現在→未来)

2. 点と線よりこれから向かっていくベクトルを語る
(将来どうなっていきたいのか)

3. 人とのつながりが見える自己紹介を心掛ける


「俺は今まで工場で部品をひたすら作っていただけだ。人との繋がりなんてない」という方もお金の生まれる仕事をしてるのなら、どこかで誰かの共感を得て成り立っているはず。
自分の仕事においてどの段階で喜んでお金が支払われる(共感を得てなりたってる)のかをたどれば、どんな形で人とかかわっているのかが分かる。



自己紹介ではベクトルを示すことで将来性を期待させることができる

「私は〇〇を〇年やっていたので〇〇ができます。そこで今〇〇を感じています。ですので、〇〇な〇〇を目指しています。」

【過去】私は〇〇を〇年やっていたので〇〇ができます
【現在】そこで今〇〇を感じています。
【未来】ですので、〇〇な〇〇を目指しています。

このように時間軸でもって、これからの自身のベクトルをどこに向けているのか示すと良い。

ダメな例としては
「今はとにかくがんばってます。3年後は今の成績の3倍を目指します」
と言ったケース。
この文だとしてもたしかに現在と未来は入ってるが具体性がなく何をもって3倍を目指そうと思ってるのか想いが感じられないため薄っぺらい印象を与えてしまう。




カジュアルな場での自己紹介における3つの要点

①前の人のマネをしない
(工夫を凝らさずテンプレートのように前の人の紹介の型を引用すると、やる気のない印象も与えてしまいかねない)

②自分という人間の真ん中にくるものが何かを伝える

③今から未来にかけて何をやりたいかを伝える

初対面の人との始まりに自分の意志を表明することで、そこが「種」になり、人や情報がつながったりする。
そうしてできたネットワークは自分を引き上げてくれる。
適当に前の人と同じように自分を紹介してしまっては「やる気がない」と思われたり、せっかく将来に繋がりそうな芽をつぶしてしまうことになる。




声に"理解力"がごまかしようなく現れる


コミュニケーションにはどうしてもお互いにお互いの理解度が現れてしまう。買い被りも、侮ることも相手を同様に見誤ってしまったのなら意思は通じない。
正確に相手を理解できるからこそ意識疎通がとれて、胸を打つコミュニケーションが取れる。




会話を成立させるためにもっとも必要なのは相手への理解力。


相手の言葉をオウム返しするのは、「聞いていますよ」という理解を示す分かりやすいテクニックだが、大事なのは「相手の言わんとすることを要約してみる」クセをつけること。
その際、どこを押さえる必要があるのか。

①相手が最も言いたいこと

②その理由

③どういう問いについて話をしてるのか

上記の3点をおさえる。

誰かから意見を言われ要約するような機会が少ないのであれば、新聞でも本でもなんでもかまわないので1万文字ほどの文章を15分くらいで読み、内容をできるだけ短く自分の言葉に直して要約するのが良い。

信頼を得るためには相手の全てを完璧に理解できなくても良い。
芸人がネタで滑ったときなんかに「あかん!みんな引いてる!」と発言するとドッとわくように、自分の置かれた状況を客観的に把握したまんまを観客である「相手」と共有することでも信頼は勝ち取れる。

噂話や、誤解をうけた場合も徹底抗戦するのではなく、メディア力が下がったままでの自身の発言は何の効力もない事を自覚し、ほとぼりが冷めるのを待つ。
広まりはじめたばかりで、まだ完全にメディア力が落ち込んでない場合も抗戦は避けて、相手の意見を否定することはなしに、率直に自分の意見を言う程度に留めておく。




壁にぶち当たったとき、希望があるということ


「通じる」には根拠がある。

①伝えたい切実な想いを持っている。

②伝えるだけの…例えば10年ほどの長い年月、重ねてきたものがある。

③伝える技術がある。

伝わらない時には必ずこのいずれかが抜け落ちているはず。
そもそも2、3年で自分の想いが通じないのは当然の話。
5、6年で分かってもらえなくとも落ち込む必要はない。それだけその分野の奥が深い証拠と捉えればいい。
10年に匹敵するものまで明るい未来を積み上げていけば良いだけだ。
その先に見える通じ合える喜びを楽しみに積み重ねていけば良い。



(あなたの話はなぜ「通じない」のか/山田ズーニー著 参照)

◎今回の呟き
著者の方は最後にこう書かれてました。

「あなたの中にある想い。私はそれが知りたい。それは誰が何と言おうとかけがえのないもの。あなたはそれを育て、表現方法を磨き、世の中に広く深く、通じさせていくものと信じている。あなたには自分を偽らず、自分の想いで人と通じ合う力がある。今から未来にかけてどうしたいのか。しっかりと意思を抱き未来を切り開いていってほしい。」と。

何でもそうですが、若いうちはエネルギーもありますし、いい意味で「世の中を知らない」のもあっていろんなことに挑戦できます。
子供を見ているとよくわかります。
それが成長していく中でいじめを受けたり、人から否定されたり、障害を知ることで段々と諦め癖がついてきます。
正直、諦めるのは簡単ですし、あきらめる理由になる沢山の誘惑も大人になる過程においてたくさんあります。
身近な人(例えば親)からも応援されず、さらにやる気を削いでくる誘惑も沢山でてくる中で元々やりたかったことを貫くのは大変なことです。
それを考えると、中には元々の環境に恵まれた方ももちろんいるかとは思いますがオリンピック選手然り、若くしてプロとして活躍してる方たちはやはり精神的にも肉体的にも優れている方たちなんだなと思います。
プロとしてやっていくということは生きていく意味(自己表現)をそこに見出しているということ。
今、私は自己表現をして周りに認めてもらうということが人の「生きる意味」を作ってくれるものなのではないかと思うようになりました。
ただ、そのためにはまずコミュニケーションが必要であって、そのコミュニケーションを円滑にするための土台がこの本に書かれているように感じました。
コミュニケーションにおける「想い」が元になって夢があり、科学技術も発展してきたことからも言える大事なのは「しっかりと自分の想いを伝えられること」です。
人は一人では何もできません。
一人の想いが周りに伝染し感化されて大きなうねりを作り出します。
想いだけが強くても伝え方が悪ければ意味を成さないので「どうしてこんなに必死なのに賛同してもらえないんだ!」という方は是非本書を手に取られるのが良いのではないかと思います。


















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