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言葉はいらない、なんてね。~ある種の読書感想文~

まだ子どもが4-5歳の頃、すでに読み書きができる子がいたりすると、かなり焦ったりしていましたね。

でも

幼稚園の先生から、読み書きができるようになると失われるものがある、といった話を聞いていたのと、次のような体験から、ムリに学ばせることはしていなかったです。

その頃の子どもの、虫や蝶、揺れる花や綿毛なんかへの飽くなき探究心や眼差し、言葉を知らないから自発的に出る擬態語や擬音語が、眩しかったです。

ななつ星てんとう虫が、何かわからない頃のあの無邪気で熱心な、なんだろう?というあどけない独特な雰囲気は、何物にも変えがたい。

いまや、マイクラやドラクエ、スプラに奪われたあの無邪気な好奇心が懐かしい。笑

そんなことをこちらを読んで思い出しました。

法や制度等の外的要因ではなく、内部に「真・善・美」の軸を持ってこそ本物のエリートである(そうしないと内部から腐る)、という主張の中で、いかに美意識を育むかというクエスチョンに対しての一つのこたえが

「絵画を見る」「VTSで見る力を鍛える」

が書かれています。この力は、まさに読んで字のごとくで、通常の大人は見るのではなく、読んでしまう(パターン認識を獲得してしまう)ので見ることができない。見ることができないと変化を起こす、変化をとらえる能力が減退してしまう(だからイノベーティブでいられなくなる)とのこと。

これ、まさに子どもの持つ能力の凄さで、確かに読解力を獲得すると絵本を楽しめなくなる(≒読んでしまい、絵の世界に100%入り込めなくなる)んですよね、確かに。

この本あたりから、日本で一般レベルに「美意識」とか「アート」の重要性が言われてきているように思います。そういえば、1年位前?経団連会長さんも「リベラルアーツ(教養)が大事」って発言されてましたよね。

もうひとつ、この本の中に書かれていた私の共感ポイント

「これは法的には問題ない」「違法ではない」という判断ではシステムの変化が早く、あいまいなことの多い時代にはルールが追い付かない。

美意識に代表されるような倫理的な規範

をもとに行動しないと、決定的な倫理上の過ちを犯してしまう可能性が高まる、といった部分です。

社労士という、法律によって仕事をしてご飯を食べさせてもらっている身ではあるのですが、一方でヒトが集う組織・人事においては、法や制度によるだけの危うさも十分に感じているため、物凄く納得しました。

なお、一部、こちらの本と主張が似ている部分有でして、これで新書はお得だなと感じたりもしました。笑

#世界のエリートはなぜ 「美意識」を鍛えるのか

#天才を殺す凡人

#社労士





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