2016.05.28〜29 只見線
遡ること2ヶ月前、自動車の免許を取った。初運転の機会を伺っていた矢先、只見線でSLが走ることを聞きつけた。只見線に行ってみるにはちょうどよい口実ということで、東北線を南下して郡山で友人と合流、レンタカーを借り出して進路を西に取った。緊張の初運転、無事夜中には三島町の道の駅にたどり着いた。
朝、天気は薄曇り。とりあえずTHE只見線の撮影地、只見川第一橋梁俯瞰に登る。新緑に包まれた幾度となくポスターなどで見た絶景。少ない本数ながら、ディーゼルを撮り、さらに待つこと2時間。やってきたSLと旧客は煙を吐くことなく、粛々と名撮影地を通り過ぎていった。
午後は山を降りて、今度は同じ第一橋梁を下から見上げる場所に降りてきた。こちらもディーゼルを写真に収めて迎えたSL。今度は絵に描いたような黒煙を上げ、3両の旧客を引いて走る、50年前のような風景を切り取ることができた。
SLを見送り夕方、向かったのは蓋沼森林公園の大俯瞰。SLをここで撮った人も少なくないらしく、上りの道はほとんど1車線にもかかわらず、30台ほどの車と離合する初心者泣かせの行軍に。軽い脱輪はしたものの、なんとか上りきった。この俯瞰は春先の田んぼがまるで鏡のように輝き、ディーゼルに夕日が輝く神秘的なスポット。苦労の甲斐あって狙い通りの画を写して大満足。下山の途についた。
翌日、また飽き足らず第一橋梁の周辺をうろついていた。ちまちまとロケハンをして、小さな踏切で列車を待つことにした。新緑の中を走るキハをまずは1枚。そしてゆるい上り坂を力走するSLを正面から1枚。トンネル出口だけあって煙は十分だが、正面から見るとこのヘッドマークは……少し悪目立ちしているなあ。
SLを追いかけて向かったのは根岸駅。小さな駅にも珍しいSLをひと目見ようとスマホ片手に駆けつけた人が少なからずいる。駅を通過するSLと旧客には、雰囲気を五感で楽しむ客の姿も。去っていく石炭の香りを楽しみながら、小さな駅での情景を切り取った。