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よるのおさんぽ、とぎすます

なんだか最近、身体も心もさびついている感覚がする。

何をするにしても、ぎぎぎと軋む音が聞こえる。


目から耳から五感全てに、情報がとめどなく入り込んでくる。
単純に、都会は、社会人は、すごいな。と思う。

別に欲しくないのに、無理やり詰め込まれる。
詰め込まれた情報を必死に処理しようとしてしまう。

脳みそ、強制フル回転!

吐きそう。



休日、身体が動かない。
身体全てが、拒絶反応を起こしている。

見たくない
聞きたくない
何も感じたくない

太陽がまぶしすぎる



ひたすら寝ていたら、日が暮れていた。
かすかな空腹感がある。

ちょっと、外に出てみようかな。
と、心がつぶやく。

おなか減ってるし、ちょっとだけ出てみようか。
と応える。


外に出ると、ひんやりとした風が体をなでる。
息を吸い込むと、ほのかに冷えた空気が、
ぼんやりとしていた身体の輪郭をふちどる。
家1つ1つに暖かな光が宿っていて、
「生きている」って信号を発している。
いいにおい、多分カレーだ。
次の家は、洗剤のにおい。
だれもいない住宅街を歩く。

実に気持ちがいい。

しんとしている中、
私の息と足音が響く。

ああ、
私は、ここに、
在る



よるのさんぽ、いいなあ

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