手を繋ぐ
広島に住むジュエリー作家の佐々木ひとみちゃんはかつてのデンマーク旅のルームメイトでした
織物作家のながもりちかちゃんと3人
いつも笑って過ごした日々
ものつくりの人たちばかりの長い旅で
まるで女子寮のお部屋のように
並んだベッドの周りに各々に荷物をまとめて
なにをしていても気ままにおしゃべりして
眠り、目覚めて
また同じ景色をみて
最後に部屋を出る時3人で写真を撮って帰りました
懐かしいなぁ
ひとみちゃんとは昨年彼女が札幌で展示会をしたときに久しぶりに再会して
その時にこのお念珠をオーダーして作ってもらいました
(今年の初夏に京都の街角で驚きの再会。わーきゃーの大騒ぎ。忘れられない今年のできごと)
石の色とモチーフと房の色の組み合わせを選ぶので、みんなそれぞれにオリジナルのものが出来上がります
わたしはグレーの石に野菊のモチーフ、そしてマスタード色の房の組み合わせでお願いしました
悲しい時につかうもの
誰かとのお別れの時、手のひらの中で握りしめるもの
その人を思い出してありがとうと言いながら
手にはきっとこのお念珠がある
手にする場面はあまり想像したくないけれど
しまっておくそれまでの日々で大切にしたいなぁと思いながら
このお念珠を入れるお念珠入れを作ろうと思っていました
頭の中ではイメージがあって
続くお仕事の合間にかたちにしようとおもっていたら、お知り合いの人たちが同じようにお念珠入れを作って欲しいと言ってくれたので
まずは自分用にひとつ試作
型紙を何度も作り直して
使う芯や貼り方を工夫して
だいたいイメージどおり
なっちゃんとお別れする日
わたしはこのお念珠を手にしていました
母や父や叔母たち、祖父母は
みんなこの石のように繋がっているのだろうか
ドロもこの輪の中に入れてもらっているだろうか
そんなことを思いながら
わたしの掌の中でころころとしていたお念珠
暮らしの中で使うとか身につけるものではないけれど、寂しさにそっと寄り添ってくれる大切な御守りのような存在かな
しまっておけるところをきちんと作れて、なんだか気持ちが落ち着きました
オーダーくださった方々のお念珠も
みんなどんな色やモチーフで出来上がっているのかとても楽しみです
いつかみんな大集合して見せあっこしたいなぁ
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